潮目が変わった。共同通信社が4月12日、元ジャニーズJr.の岡本カウアンの「ジャニー喜多川氏から性的被害を受けた」という告発会見記事を配信したのだ。共同通信の配信を受けて、埼玉や秋田、熊本、徳島の各地方紙公式ウェブサイトのほか、Yahoo!ニュースサイトでもアクセスランキング上位記事として、トップ画面に掲載された。
岡本はこの日、都内の外国特派員協会で記者会見を開き、ジャニーズ事務所のジャニー喜多川前社長(2019年死去)から「2012年から2016年にかけて、15回から20回ほど性的被害を受けた」と話した。
本人以外に性的被害に遭ったタレントとして、
「はっきり分かるのは、僕以外に3人。正直、ほぼ全員だと思っている」
との衝撃発言も飛び出し、ジャニー氏に感謝を述べる一方で、
「当時15歳の僕や、他のJr.に対して性的行為を行ったのは、悪いことだと思っています。事務所のトップの人たちに認めてほしい」
と訴えたのだ。ベテランの芸能記者が話す。
「岡本は昨年、著名人に対する暴力行為等処罰法違反(常習的脅迫)などの容疑で逮捕状が出されている、ガーシーこと東谷義和容疑者のYouTube動画内で『ジャニーさんに下半身をくわえられた』『半泣きで耐えた』と話していました。その一方、視聴回数を増やすために別の動画で『ジャニーズ事務所に訴えられた』などと虚偽の証言をしたと、記者会見で謝罪しています。トバッチリを食らったのは、ジャニー氏から岡本と同様に下半身をくわえられる性被害に遭っていたとして名前を出されたKing&Princeのメンバー達だ。5月に事務所を退所する最悪のタイミングで岡本が告発したために、今後の芸能活動に支障が出るとみられます」
今後、さらに地方紙などが共同通信の「ジャニー氏による性被害」を掲載するとなれば、スルーもしていられない、と判断する媒体が増えるかもしれない。
「一般紙とスポーツ紙、地上波テレビはこれまでジャニーズ事務所に忖度して、性被害報道を一切報じてきませんでした。ところが共同通信と地方紙が、その禁を破った。読者とジャニーズ、どちらに忠誠を誓うのか、各新聞社の『踏み絵』が始まりました」(前出・ベテラン芸能記者)
ジャニーズ事務所は今のところ、沈黙を貫いている。