ヤクルトスワローズが異次元の快進撃を続けている。
高津臣吾監督の「通算200勝」に王手がかかった4月11日のDeNA戦も、試合開始早々の1回裏に「村神様」の2ランなどで3点を先制。ヤクルトはその後も得点を重ね、4連勝中のDeNAを6対3で下した。セ・リーグ2位の阪神に1.5ゲーム差をつけて、ガッチリと首位をキープしたのである。中でも球界関係者を驚かせているのが、その「チーム防御率」だ。
チーム防御率とは「1試合(9イニング)あたりの平均失点」のことだが、ヤクルトの場合、4月11日の試合終了時点のチーム防御率は実に「0.99」。前日までのチーム防御率に至っては、0.99を上回る「0.77」をマークしていたのだ。
この数字がいかに驚異的なものであるかは、他チーム(セ・リーグ)の防御率を見れば一目瞭然だ。4月11日の試合終了時点での各チームの防御率は、2位の阪神が2.85、3位の広島が2.19、4位のDeNAが3.57、5位の巨人は2.65、そして最下位の中日が3.27と、首位のヤクルトから大きく引き離されているのだ。全国紙プロ野球担当記者も舌を巻く。
「チーム防御率が1.00を下回っているということは『9イニングで1点だけ取れば負けなし』ということになります。しかもヤクルトの場合、4月11日の試合終了時点におけるリリーフ陣の平均防御率も0.23と、これまたズバ抜けている。まさに『あり得ない数字』と『あり得ない強さ』であり、このままの調子が続くようであれば、7月に行われるオールスター前には間違いなく、ブッチギリで首位を独走していることでしょう」
高津ヤクルトは今、「常勝軍団」の地位を確実に固めつつある。