巨人・小林誠司捕手の存在感がすっかり消えている。
2020年以降は下降線をたどり、昨季の成績は60試合の出場で打率1割4分8厘、0本塁打、5打点。盗塁阻止率も2割1分4厘と、自慢の強肩は鳴りを潜めてしまった。
しかし10年目となる今季のオープン戦は打撃面で好調ぶりを見せ、3月15日のソフトバンク戦では決勝弾を放つ。「開幕スタメンか」などと言われていたが、フタを開ければ大城卓三にその座を奪われる格好となった。スポーツライターが語る。
「WBC組だった大城のコンディションを考えれば、小林の可能性は十分にあると思われた。長らくバッテリーを組んできた菅野智之が開幕直前に右ヒジの故障で離脱したことも、外された要因。ツキにも見放されている」
昨季までは外国人投手が先発の際に小林がマスクをかぶる機会が多かったが、現時点で今季はそれすらなく、4月12日時点で出場したのは、たったの2試合。打席には一度しか立っておらず、それも4月4日のDeNA戦で三塁ゴロに終わっている。
「東京で1軍の試合がある時は親子ゲームでファームの試合の出場が可能ですが、遠征に出ればそうもいかず、ますます実戦から遠ざかる。かといって原辰徳監督は、経験のある小林をベンチに置いておきたい一方、打てる捕手を使いたがる。大城が完全に正捕手扱いになった今、飼い殺し状態は続きそうです」(前出・スポーツライター)
今季は4年契約の最終年。他チームへの移籍を考える時期だろうが、見せ場すら与えられない立場に同情してしまう。