巨人ファンには苦々しい思い出になったことであろう、昨年の福岡ソフトバンクホークスとの日本シリーズ。一昨年のシリーズから通算して8連敗を喫し、巨人ナインはソフトバンクの「V4」を目の前で味わう屈辱だった。
思えば、シーズン中には日本プロ野球記録となる「開幕投手13連勝」をマークし、14勝で最多勝のタイトルにも輝いた菅野智之で初戦を落としたのが痛かった。ソフトバンク投手陣の圧巻のピッチングにも驚いたが、菅野は栗原陵矢から2回に2点本塁打と、6回に2点二塁打を打たれ、栗原にシリーズMVPを献上したようなものだった。
巨人の公式YouTubeチャンネルに、菅野と、菅野の信頼厚くバッテリーを組む機会の多い小林誠司が出演。栗原に痛手を受けたことを振り返ったところ、意外にも昨年2000本安打で名球会入りした、あの大物バッターの“助言”が裏目に…といったエピソードが明かされた。
2月15日に〈超貴重!菅野&小林の「スガコバトーク」〉とタイトルをつけた投稿回を観てみると、「日本シリーズの時にさ、栗原に打たれたじゃん」と菅野。試合中に配球をよく見ているという坂本勇人に話が及び、本塁打を打たれた後に坂本に訊ねると、インコースを打たれたことから「もう外に行くしかないやろ」と助言を貰ったのだそうだ。ところが、結果は抜けたフォークだったが左中間に運ばれ、「ゴメンなあ…」と坂本から謝罪を受けたと笑いを交えて明かされたのだった。
「上手の手から水が漏れる」との故事があるが、2度3度続けば「上手」とは呼び難く、今度こそ心から笑ってシーズンの幕を下ろせるよう、今年の巨人ナインに期待したいところだ。(ユーチューブライター・所ひで)