2人の強さの秘密の原点が垣間見えてくるが、ナショナルチーム入りを逃しても、全国8ブロックに強化指定枠があり、ライバルの渋野や小祝さくら(25)=8勝=らも同じメニューの指導法を受けている。
「当然ながら、同世代の活躍が一番の刺激になるものですよ。プロ野球界の松坂世代に似ているのかな。畑岡が単身で米ツアーに乗り込み、全英女子を制した渋野が『勝っちゃんもおいでよ』と誘った。イーブンパーが優勝ラインの国内最高峰『日本女子オープン』を連覇した勝も奮起して、世界の頂点に挑む。今までは畑岡が渋野を意識しすぎているように映ったけど、明るい性格の勝が加わったことで、3人の雰囲気がとてもいいんです。こうして3人、4人と増えることで日本勢の黄金時代が生まれるかもしれない。韓国勢が一時期、米ツアーを席捲したようにね」(スポーツライター)
そういう意味では「ミレニアム世代」(00年度生まれ)の古江彩佳(22)や「新世紀世代」(01年度生まれ)の笹生優花(21)といった次世代の2人も、台風の目になりそうだ。
「古江もまた、ナショナルチームでガレス氏に直接指導を受けていて、小柄ながらアプローチとゲームマネージメントに長けている。米ツアーのルーキーイヤーだった昨年は、27試合に出場して予選落ちはわずか3試合と、ツアー屈指の安定感を誇った。不安な点は全米女子オープンの前哨戦『スコットランド女子オープン』でツアー初優勝を飾ったものの、米国内での優勝経験がないこと。あと、予選落ちした3回がすべてメジャー大会だったように、ロングコースで苦戦していることですね」(スポーツ紙デスク)
一方、21年の全米女子オープン(カリフォルニア州)を制している笹生は、
「男子顔負けの豪快なスイングがすでに代名詞となり、誰もが飛距離に圧倒される存在です。テキサス州のダラスに拠点を構えていて、今回の会場変更がプラスに働く可能性も。待望のメジャー2勝目に期待したいところですが、直近2試合(4月14日現在)は23位、予選落ちと、調子が上がってきていません」(スポーツライター)
となると、やはり注目は黄金世代の3人娘か。
「勝は予選ラウンドの時間帯が気になるところです。初日が日没前の最終組あたりで2日目が早朝スタートとなると調整が難しい。この“ルーキーへの洗礼”さえ乗り切って好スタートを切れば、今、最も充実しているだけに、いきなりのメジャー制覇も。先日の『DIOインプラントLAオープン』のあとは、仲のいい渋野とともにハワイで1週間、練習をしながらワイキキで英気を養っていたので、なおさら楽しみですね」(スポーツ紙記者)
海外メジャー初戦。黄金世代3人娘が難コースを攻略する姿を見たいものだ。