新垣とともに、LPGA(日本女子ゴルフ協会)の小林浩美会長が「黄金世代のツートップ」と評する勝みなみ(20)は前半戦で抜群に安定した成績を残し、堂々とリランキングのトップに躍り出た。これで来季のシード権を確定させている。スポーツライターが話す。
「人生の目標は『爆笑』で、その心は『常にゴルフで周囲に笑顔を届けたい』だそうです。その言葉どおり、報道陣との囲み取材も笑いに包まれます。7月1日に20歳の誕生日を迎えた時も、飲酒解禁について聞かれると『飲んでみたいけど、お酒には気をつけたい。母が失敗しているんで~』という調子で、お酒がコワイみたい(笑)」
その後も「大人の事情を知って、いい人生勉強になった」と、茶目っ気たっぷりの勝は、後半戦で新垣に先を越されたプロ初勝利を狙う。高校1年でツアー優勝を経験済みとはいえ、今季ツアー前半戦で2位が2回と、美酒はお預け状態。でも、この勢いがあれば、メジャーの舞台で乾杯なんてこともありそうか。
そのツアー優勝に関しても、前半戦の17試合で、日本勢が11勝と外国勢を圧倒した。14年以降、外国勢が優勝の過半数を占めてきただけに、日本人の逆襲に目をみはるばかりだ。
ここでもリランキング制導入効果があるようで、シード組外の活躍が目立つ。中でも、ルーキーで飛ばし屋の三浦桃香(19)と原英莉花(19)は一発の魅力を秘める。ゴルフ専門誌編集者が解説する。
「三浦は『ドライバーを替えて飛距離が伸びた』と話すように、豪快なショットでファンを魅了。4戦目の地元戦『アクサレディス』は単独首位で最終日を迎えたほどでした(結果10位)。そのあとも資生堂と契約するなど、人気面ではすでにシード組をしのいでいます」
ただ、ここにきて心配事も聞こえてきた。
「昨年のプロテストでは、交通事故の影響で最終テストに不合格でしたが、今年はまさかの2次予選落ち。来季からはLPGA正会員でなければQTへの出場資格も得られないため、プロテストにぜひとも合格しておきたかったのに‥‥」(スポーツ紙デスク)
成績不振は、ツアー中に左親指の付け根を痛めていたためと言われるが、それ以上に「ストーカー騒動」が影響したという声もある。ツアー関係者が明かす。
「一時は、家族が心配し、契約する大手芸能事務所のマネージャーが付きっきり状態でしたね。ただ、6月下旬になってストーカーの影が消えたそうで、周囲も安堵しています。プロテスト不合格とはいえ、今季の規定変更に伴い、優勝者と同様にシード権獲得者にも正会員資格が与えられるので希望はある。後半戦は敏腕キャディーとの契約も決まっているので、前半戦以上の結果を残し、ファンの期待に応えてくれますよ」
ゴルフ界のレジェンド・ジャンボ尾崎の門下生として注目を集める原(英)は、QTランク117位から大きく飛躍し、9月まではほぼフル参戦できる。宮崎氏が言う。
「師匠のジャンボも『いいものを持ってるよね。オレのほうが教わっている』と、将来を楽しみにしています。今後、世界で戦うにはやはりパワーが必要不可欠だから、しっかりと体幹を鍛え、173センチの長身を生かしたビッグドライブに磨きをかけている。そのうえ、ものおじしない性格もプロ向き。ジャンボ愛用のアイアンを『これ、欲しい』と言って持ち帰ったほどです(笑)。ちなみに5月には、ジャンボからウェッジも譲り受けていました」
今季のステップアップツアーでは2戦2勝と好調だった。
「スイングスピードが半端ない。4番アイアンなんて男子級の高い軌道を描き、驚かされた。圧巻は2戦目の最終日。後半だけで5つスコアを伸ばす怒濤のまくりで優勝。この、何かしてくれそうな雰囲気こそがスターの魅力でしょうね」(スポーツライター)