今年のGW(ゴールデンウィーク)は最大9連休の大型連休となったが、国内行楽地の人出は5月3日から5日の3日間に集中するとみられている。
そこで懸念されているのが、GW期間中に予想される「交通事故」と「車のトラブル」、そして「大渋滞」という、3つの落とし穴である。中でも楽しいドライブ旅行を悲劇へと暗転させる交通事故には、例年以上の注意が必要だ。
警察庁などが公表している交通事故日報によれば、過去5年のGW期間中における交通事故死者数は、2018年(日数9日間)が84人、19年(日数10日間)が66人、20年(日数8日間)が47人、21年(日数7日間)が37人、22年(日数10日間)が61人で、5年間を平均した交通事故死者数は59人にも達しているのだ。
また、過去5年のGW期間中における1日あたりの交通事故死者数は、18年が9.3人、19年が6.6人、20年が5.9人、21年が5.3人、22年が6.1人となっており、5年間を平均した1日あたりの交通事故死者数も6.64人に上っている。
この数字を軽く考える人もいるかもしれないが、例えば05年から22年までの17年間における、仕事中の事故での1日あたりの死者数が約3人であることを考えれば、GW期間中の交通事故死者数が、いかに突出したものであるかがわかるだろう。
しかも今年のGWには「コロナ禍明け」という、特殊な事情も横たわっている。交通事故問題に詳しい専門家も、次のように指摘する。
「事実上の脱コロナ禍で迎えた今年のGWの人出が、過去3年を大きく上回るのは確実です。加えて、これまでのコロナ禍の影響で、最近は公共交通機関の利用を避け、レンタカーやカーシェアリングを利用する人が激増しています。普段はハンドルを握らないマイカー族が大挙して行楽地に繰り出すという、毎年のGWに顕著な傾向も加味すれば、今年のGWがいかに危険であるかがわかるでしょう」
交通事故には、いわゆる「もらい事故」もある。それだけに、GW期間中の車の運転には、細心の注意が必要なのだ。