フジテレビは必死だな──。
4月30日にスタートした新トーク番組「まつもtoなかい」を見て、そう思った向きもあるだろう。初回のゲストに元SMAPの香取慎吾を迎え、MCの中居正広と6年ぶりの共演をお膳立て。香取はSMAP解散以来、7年ぶりに地上波民放テレビで歌唱を披露した。
「中居と香取の共演は、香取が司会を担当した情報・教養バラエティー番組『SmaSTATION!!』(テレビ朝日系)以来となります。SMAP解散でジャニーズを辞めた『新しい地図』の香取、草なぎ剛、稲垣吾郎の3人がテレビに出演しにくくなった背景があり、いかに大手メディアがジャニーズ事務所に忖度していたかがよくわかります。ですが、SNSで視聴者が発信できるようになり、2019年には公正取引委員会も動いて、事務所に注意。やっと流れが変わってきたのでしょう」(芸能ライター)
もうひとつ、「まつもtoなかい」を見た視聴者が驚いたのは、フジテレビは同番組のCMに木村拓哉主演ドラマ「風間公親-教場0-」の予告を何度も流し、木村の姿を映し出したことにある。また、草なぎの電子漫画レンタルサイト「Renta!」のCMも放送してみせた。テレビ関係者が言う。
「フジテレビはここまでやるか、と感じました。一時の隆盛から激しく落ち込んでいるから、なりふり構っていられないのだな、と。ジャニーズ事務所は創業者のジャニー喜多川氏が亡くなり、今は生前の性加害行為問題が海外から厳しい目を向けられている真っ最中。フジテレビがもうジャニーズには忖度しない、と振り切ったのかもしれません」
CMで木村や草なぎの姿を流したことは、SMAPファンへのいいサービスにもなっただろう。視聴者はテレビ局の姿勢を案外、よく見ているものだ。