5月8日をもって、新型コロナウイルスは感染症法上の2類から5類へと格下げされた。これで季節性インフルエンザと同じ扱いになる。この日を境に、病院でコロナの検査をすれば、窓口で自己負担分の診察費を支払う必要がある。
飲食店もこれまでの感染症対策を、ガイドラインに沿って見直し。アクリル板でテーブルを仕切っていた店の多くは、それを撤去。従業員のマスク着用を「個人の自由」として、着用せずとも接客していいことになった。
3年ぶりに感染症対策から解放されたわけだが、これまでのコロナ生活が身に染みついてしまい、いまだ5類移行後の生活に馴染めない人もいる。都内勤務の会社員男性が話す。
「わが社の喫煙所はこれまで原則、定員7人で、使用時間は1人あたり5分以内と決められていました。なので7人が喫煙所に入っていたら、外で列に並んで待機していたのです。それが、5月8日を境に、ルールが書かれた貼り紙がなくなった。何人が中に入ってタバコを吸っても構わない、ということらしいのですが、制限された人数ぐらいのほうが、タバコの煙も少なくて、一服がおいしく感じましたね。また入室制限をかけてほしいぐらいですよ」
この会社員男性は、制限が始まった時には文句を言っていたというが、人間の慣れとは恐ろしいものだ。