GWの最中に、いたましい事件が起きた。東京・台東区の性サービス店で、従業員の女性が客の30代の男に首などを刺され、死亡したのだ。男も自らの腹を刺し、病院に運ばれたが、軽傷だという。警視庁は詳しい状況や経緯を調べ、男の回復を待って、殺人未遂の疑いで逮捕する方針だ。
実は今回の店で事件が発生するのは2度目。2003年には個室内で女性従業員が客に首を絞められて殺される事件が起きている。こうした性サービス店の密室で事件が起こることは、少なくない。都内のデリバリー型店に勤務する20代の女性は、勤務中の恐怖体験を打ち明けた。
「お客さんについた際、手足を拘束されて無理やり本番をさせられたことがありました。『抵抗したら殺す』と脅されたので、助けを呼ぶこともできず…。デリバリー型なので店員の目が届きにくく、このような危険な目に遭うことはたまにあります。予約するときに偽名を使ったり、非通知で電話をしてくる人が多いので、捕まりにくいのが現状です」
店舗型であれば受付に監視カメラを置いている店もあるため、何か起きても犯人は捕まりやすい。一方でデリバリー型は、客が指定するホテルに嬢が出向く。中にはデリバリーを専門とするホテルもあり、人の出入りが多いため、警察に通報しても犯人を特定できないことがあるのだ。
「今回の事件の舞台となった特殊浴場や店舗型では、風営法によって大幅なリフォームや建て替えは禁止されています。そのため、古くから残る建物が多く、何かあった時に女性が逃げにくい構造になっていることもあるのです」(風営法に詳しいジャーナリスト)
こうした事件がさらに増えないよう、客の持ち物を検査するなどの対策を行った方がいいのではないか。