「魔の8回」などという不名誉なお決まりパターンが定着した巨人。5月2日からのヤクルト3連戦、続く中日3連戦では、全試合で8回に失点した。
7日の中日戦では1-1の同点で迎えた8回、3番手として登板した直江大輔が、いきなり連続四球で降板。続く大江竜聖は大島洋平から三振を奪ったが、菊地大希がまたもや四球で満塁とし、石川昂弥に犠飛を打たれ、決勝点を献上するというお粗末ぶりだった。スポーツライターがバッサリと斬る。
「中一日置いての9日のDeNA戦では、戸郷翔征が完投勝利して中継ぎを温存できたものの、大江は32試合で登板が14試合、ルーキーの田中千晴も12試合登板で、すでに使い過ぎている。どんなパターンの試合でも見境なく投入してきたツケです」
腰痛で離脱中の中川皓太はファームで実戦の段階に入ったが、昨シーズンは登板がなく、1軍に復帰したとしても無理はさせられない。9日に1軍に昇格した新外国人のロペスが最後の切り札となりそうだが、2軍で9イニングを投げ防御率5.00と、アテにはならない。
そこで野球解説者の高木豊氏が5月10日、自身のYouTubeでナルホドな提言をしている。それによれば、今の巨人は「何か起きるのではないか」と、魔の8回を引き寄せる雰囲気を作ってしまっているという。
となれば方法はひとつで、最もいい後ろの投手である大勢を、9回ではなく8回に投げさせ、相手の勢いをいったん完全に断ち切るしかない。9回は残りの投手を全てつぎ込んで逃げ切る形を作り、中継ぎの状態が落ち着いたところで元に戻す。
「大勢のセーブ記録は伸びませんが、確かにそれぐらいの柔軟性を持たなければ、立て直しは難しいのかもしれません」(前出・スポーツライター)
高木氏のアドバイスは原監督に聞こえているだろうか。