NHK BSプレミアム・4K放送で10年ぶりに再放送されている「あまちゃん」で、主題歌「潮騒のメモリー」がtwitterのトレンド1位になるなど、再フィーバーが爆発している。
5月16日の放送では、母・春子(小泉今日子)が娘・アキ(能年玲奈=のん)に独自の80年代アイドル論を熱弁する伝説シーンで、大盛り上がりとなった。
「今は歌を歌う人はアーティスト、演技する人は女優、モデルはモデル。すみ分けができたでしょ。でも、昔はね、ぜーんぶアイドルがやっていたの」
「聖子ちゃんのデビューが80年の春。百恵ちゃんの引退が80年の秋。つまり80年の夏こそが、2大アイドルがダブって存在した、アイドル黄金期なわけよ」
吉川晃司、チェッカーズ、なめ猫、80年代のグッズが所狭しと並んだ「春子の部屋」で。アイドル論議はもはやノンストップ状態に。
放送関係者は、このシーンに「封印された幻のセリフ」があったと明かす。
「実はこの後、キョンキョンが『ぶりっ子の語源は聖子ちゃん」と松田聖子について語るシーンがあったのですが、聖子サイドから猛抗議を受け、お蔵入りとなってしまいました」
10年前の放送では、髪型も憧れの「聖子ちゃんカット」にした春子が、
「み~んな夢中だったのよ、聖子ちゃんには。なにしろ歌が上手い。もちろん、可愛い。ぶりっ子って言葉の語源は聖子ちゃんだからね。かわいこぶっているのに、同性に嫌われない。むしろ憧れの対象だったわけ」
そんなシーンが放送されたわけだが、その後の再放送を含め、一度も放送されていないのだ。再放送を見た視聴者からは「春子さんの聖子ちゃん論を聞きたかった」と残念がる声が上がっており、
「放送当時、すでにアーティストとして活動している聖子としては、今さら『ぶりっ子』という黒歴史を蒸し返されたくない、との思いがあったようです。ちなみにドアに貼られた聖子の特大ポスターは『聖子&キョンキョン』という夢の2大アイドルを再現するために、プロデューサーが考案した演出だったそうですが…」(テレビ誌記者)
確かに「ぶりっ子」「ウソ泣き」などを80年代アイドル論として語られるのは不本意なのだろうが、そんなスキャンダル史も含め、引き受けてほしかった。