全国の警察が5月20日まで「春の交通安全運動」を実施中だ。1日警察署長として有名人が登場するケースもあり、一眼レフやミラーレスを片手に全国を行脚する「カメラ小僧」は、イベントスケジュールの情報収集に忙しい。中年カメラマンが解説する。
「今年の1日署長は粒揃いですよ。東京では中央警察署でフリーアナウンサーの鷲見玲奈、月島署にTBSの野村彩也子アナ、群馬県警藤岡警察署の中山秀征など、全国各地で毎日のように有名人が登場しています。ただし、全ての日程を警察のウェブサイトで公表しているわけではなく、各タレントやアナウンサーのSNSなどで公開される情報も入手しなくてはならないのです。しかも、その告知は2~3日前に出されることもしばしば。泣く泣く見逃してしまうことも珍しくありませんでした」
まずは情報戦が肝要となるわけだ。しかし、スケジュールを押さえても油断禁物で、
「開始時間の1時間前には、会場に到着した方がいいでしょう。予定時間より早くスタートすることは往々にしてありますからね。しかも、セレモニーと署内をオープンカーで回るパレードの順番は、警察署によって違う。パレード会場を告知しない警察署もあるので、気が抜けません」(前出・中年カメラマン)
一方で、会場には「同志」とは思えないカメラマンの存在もあったと、この中年カメラマンは憤慨するのだ。
「警察の広報担当ですよ。ある首都圏の担当者は、使っているカメラの性能を自慢してきて、煩わしかったですね。60万円以上するNikonのミラーレス『Z9』や、大容量のSDカードをひけらかす。『私物じゃなくて“会社”の備品ですからね』と念押ししながらも、すでに最新機種『Z8』を発注済みだとか。私は10年以上前の型落ちモデルを大事に使っているというのに…」
「会社」の備品は庶民の税金で購入されている。そんなに自慢のブツなら、それを使って交通事故を減らすアイデアを考えてはどうか。