大型連休初日となった4月29日、通常なら静かになるはずの都心部ド真ん中が騒然となった。警視庁の交通安全イベントで1日警察署長に、フリーアナウンサーの鷲見玲奈(32)が任命され、お宝ハレンチショットを狙うヤカラどもでゴッタ返したのだ。アサ芸記者もガチンコ捜査に乗り出した。その一部始終を密着ルポする。
「後ろから来たぞ!」
中年男性のけたたましい声が聞こえてきた。ピーカン照りの空の下、待つこと小1時間。警視庁中央警察署日本橋交番前に設営されたイベントスペースの最前列に陣取ったというのに、まさかの背面からの登場。それでも落胆しているヒマはなかった。振り返ると、カメラ小僧たちの後頭部の隙間から婦人警官の制服に袖を通した“鷲見署長”の姿が見える。近づいてくるにつれ、紺色のジャケットの上からでもわかる推定Gカップのバストとヒザ上丈のスカートから伸びる美脚も確認。エクセレント! ものの数秒で素人カメラマンに囲まれてしまった。
「スミさん、目線ください!」
こうしてグラビアアイドルの個人撮影会さながらのゲリラ撮影がスタートしたのだ。ナルホド、署長を任されただけのことはある。鷲見はたじろぐことなく、その1人1人に顔を向けてニッコリ。カメラのストロボと相まって、まぶしすぎるぐらいだ。
アサ芸記者も集団の間隙を縫ってフレームイン。わずかな遅れを取り戻すためにシャッターをがむしゃらに連射した──。
定刻の午前11時に始まったセレモニーに駆けつけたギャラリーは約100人。何と撮影場所の確保は早い者勝ちだっただけに、タイヘンなことに‥‥。
「メディア用の撮影エリアが用意されてなかったんです。イベントの開始15分前に到着したTBSの撮影クルーは、バツが悪そうでしたよ。めぼしい撮影スポットは一般の方で埋まっていましたからね。やむなく、隅っこにカメラを設置していました」(民放局関係者)
開始前から騒々しかった現場だが、鷲見署長は約20分にわたるセレモニー中、終始、穏やかな表情を浮かべていた。
人妻になったとはいえ、実に瑞々しい‥‥なのに、周囲のカメラ小僧たちが、やたらとシャッターを切る瞬間は決まっていて、鷲見がステージの階段を昇り降りする場面、子供にマイクを向けるために腰をかがめた瞬間などなど、明らかに股間のデルタ地帯を狙っているではないか。アサ芸記者も負けてはいられない。
この日のために、60─600ミリの超望遠ズームレンズを用意したのだ。しっかり構図を定めて、高速連写してみたが、写っていたのはヒザの間に広がる漆黒の闇。まるで鋼鉄の貞操帯でも装着しているかのように署長のガードは固かった。
そんなイベントも終盤となり、ますます“無法地帯”の様相を呈していく。特に、第2部のパレードで鷲見署長が乗り込むオープンカーを追いかけるメディアとカメラ小僧には、カラーコーンで示された規制線はあってないようなものだ。交番前から日本橋三丁目交差点までの約600メートルのパレード地点を縦横無尽に駆け回る。本誌記者といえば、日頃の不摂生がたたって、息が上がって追いかけられない。追走を諦め、鷲見署長の方を見ると、なんと車道の真ん中からパレードを撮影するテレビ局のカメラマンの姿があった。
「交通安全を啓蒙するイベントで交通違反はないだろう。取り締まれよ!」との声も飛んだが、それを見た肝心の鷲見署長はニッコリ笑顔を振りまくばかり。今日だけは治外法権ということらしい。