舛添知事と朴大統領との会談では、「2018年平昌〈ピョンチャン〉冬季五輪と、2020年東京夏季五輪の開催成功に向けて協力」することも確認されている。舛添知事に近しい関係者が言う。
「東京五輪を盛り上げるためには、近隣の韓国や中国から多くの観光客が足を運ぶことが必要だと考えています。今回の訪韓で東京は『嫌韓』ではないとアピールするため、関係修復の1歩目にしたかったのです」
従軍慰安婦問題をはじめ、今までさんざん韓国に利用されてきて、五輪だけ都合よく協力できるのか。屋山氏はこう危惧する。
「『協力』という言葉がいちばん怖い。東京五輪が大成功したら『韓国が協力したからだ』と、自分たちの手柄だと利用されるだけです」
東京五輪より2年早く開催される平昌五輪では、「早くも不穏な動きが見られる」と言うのは、スポーツジャーナリストだ。
「平昌五輪は、韓国の五輪組織委員会が当初見立てた計画どおりに進んでいません。会場建設やスポンサー確保が遅れ、財政難で開催すら危ぶまれています。世界で恥をかく前に日本に会場費用などを負担させようと画策しているようです」
すでに来季のスノーボードW杯は開催地だった平昌が突然辞退。押しつけられるように旭川市で開かれる見通しで進んでいる。それだけに、舛添知事が韓国と「協力」を交わした五輪でも、何かが起きないかと心配されているのだ。
最近では、舛添知事が4月に訪問した北京での「外交」が話題になった。「人民中国」(東方書店)8月号に舛添知事のインタビューが掲載され、中日友好協会会長に印鑑を作ってもらったという発言内容に関して、作家の竹田恒泰氏が自身の公式サイトで印鑑の“意味”を指摘している。
「何をもらってもいいけど印鑑だけはもらっちゃいけないですよ。上下関係になるから。印鑑を与える者と印鑑をもらう者というのは主従関係になるわけです」
脇の甘さからボロが出る知事の中韓外交について、「ディス・イズ・コリア」(産経新聞出版)の著者・室谷克実氏はこう評する。
「中国は舛添知事をバカにして扱い、韓国は『日本の将来の総理大臣候補とされる人物も、我が大統領の前に出ると、ぺこぺこ頭を下げるサーバント(使用人)風情だ』と、国民教育の材料にした。『用日(日本を利用する)』の戦術によって笑顔を見せることはあるが、反日の本質は変わらない。彼らの『用日の笑顔』にだまされて利用されてはいけないのです」
韓国に媚を売る暇があるなら、都民の声に耳を傾けるほうが先ではないのか。