居酒屋チェーンを展開する「養老乃瀧」がグループ公式ツイッターアカウントで、女性用トイレの掲示物について謝罪した。
「おやじが喜ぶお店にご来店いただきありがとうございます」
神奈川県内の店舗に訪れた客がSNSに投稿したのは、トイレに貼られていた掲示物だ。木目の背景にはペンで「女性が来てくれるなんてとっても嬉しいです!!」など、女性客に向けた文言があった。
「また、わいわいガヤガヤおやじの相手をしてあげてください」「おやじに疲れたらまたこの空間に来てくださいね。いつでもお待ちしています」締めくくられており、「気持ち悪い」「女性客を無料コンパニオンにしようとしてる」など、SNS上で物議を醸していた。
この騒動に、養老乃瀧グループは「店内表示物に関するお詫びとお知らせ」と題して、次のような謝罪文を掲載した。
「我々の認識が甘く、皆様には大変不快な思いをさせてしまい誠に申し訳ございませんでした。掲示物については店舗より撤去いたしました。今後私たちは、同様の問題を二度と起こさぬよう、コンプライアンスを重視し、お客様の信頼回復に向け取り組んでまいりますことをお約束します」
おやじ客が若い女性に絡む光景は、居酒屋でたまに見かける光景である。これに対する女性達の苦言を聞いた。
「赤ちょうちんとかで飲んでいると、おやじ達に話しかけられることがあります。こっちは女同士で楽しみたいだけなのに、無料コンパニオン扱いするな!と思います。女性と話したければ、ホステスがいる店に行って、お金を払って相手にしてもらったらいいと思います」(24歳・OL)
こんな意見もある。
「飲み屋で隣の席のおやじに話しかけられて、相手してあげたのに、一杯も奢ってくれないと『はぁ?』と思います。せめて、奢ってくれるならまだしも、タダで話そうとする態度に腹が立ちます」(26歳・アルバイト)
そんな中、都内の立ち飲み屋の店主からは、こんな苦言が。
「酔っ払って女性客に絡むお客さんはいます。女性客があからさまに迷惑そうにしているので注意したら、男性客に『せっかく盛り上がっているのによー』と逆ギレされたことがあります。店側として、お客さん同士で盛り上がってくれるのは嬉しいのですが、それを嫌がる人もいるし、静かに飲みたい常連客もいますしね。むやみに話しかけたり女性を引っかけたりする行為を禁止する貼り紙をしたら、落ち着きましたが」
昨今、若い女性の間でも横丁や赤ちょうちんへ繰り出すのが流行っている。そんな女性客に配慮して、店側も適切な対処法を取るべきなのかもしれない。