芸能

市川猿之助 ワイドショーが報じない「無理心中」までのハラスメント呪縛(1)両親を道連れに「遺書」まで残し…

 事件から日を追うにつれ、明らかになる市川猿之助の自死未遂騒動。大名跡を襲名した名門一家の悲惨な決断が、背景にあったようだ。

「家族会議をした」

 神妙な面持ちで語ったのは、市川猿之助だった。自死未遂を起こして緊急搬送。病院に駆けつけた捜査員の問いかけに対して、半ば呆然とした様子で答えたという。普段は両親の元を離れ、都内の別のマンションで生活をしていたという猿之助。「事件当日」にいったい何が起きたのか。社会部記者が明かす。

「猿之助一家の無理心中が発覚したのは、5月18日の午前10時過ぎのこと。マネージャーが舞台を控える猿之助を迎えに行ったところ、半地下の自室で首を吊っていた猿之助が放心状態でいたのを発見した。自宅に住んでいた両親は2階のリビングにいたそうで、2人が並んで横たわっており、布団がかけられていたといわれます。すでに母親の喜熨斗(きのし)延子さんは死亡。父親の市川段四郎さんも意識不明でしたが、間もなく亡くなった。ご両親の司法解剖の結果、体内から向精神薬が発見され、死因を薬物による中毒死だと断定。無理心中を図ったとみられています」

 それにしても、順風満帆なはずの歌舞伎界の金看板に、何が起きていたのか。芸能記者が語る。

「今回の事件の一報を聞いた時は、まさに青天の霹靂。くしくも猿之助自身が座長公演の真っ只中でした。しかも5月8日から先代の3代目猿之助(現・猿翁)が34年前に初演の主演を務めた『不死鳥よ波濤を越えて─平家物語異聞─』では、宝塚を彷彿させる歌唱や十八番の宙乗りを披露。演出も本人が担当し、4代目猿之助の集大成とも言える舞台でした。自死未遂直前の5月14日のブログでは『宙乗り1400回』と、感触を得ていたコメントを出していた。その直後に、とんでもない事件を起こしてしまうとは…」

 発見時、放心状態だった猿之助は動揺が激しく、警察による事情聴取には、理路整然とした受け答えがままならず一旦、聴取を中止。改めて話を聞く方針だという。社会部記者によれば、

「猿之助は都内の病院を5月19日に退院。現在の居場所は不明ですが、公私ともにパートナーであるマネージャーが付き添っていると聞いています。断片的ながら今回の事件の経緯についても話しており、『(5月17日に)家族会議をして、死んで生まれ変わろうと家族で話し合い、両親が睡眠薬を飲んだ』という結論に達したと説明している。しかし、薬物をご両親が飲んだのか、飲まされたのかも依然として不明なことから、警察は鑑識を投入して、慎重に全容の解明を進めるそうです」

 いずれにせよ、両親が死亡するという痛ましい事件だけに、捜査当局は自死、ほう助、殺人と様々な可能性を視野に、慎重に捜査を進めていくという。

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