サッカーポルトガル2部の「UDオリヴェイレンセ」に、夏までの期限付きで移籍している三浦知良が5月28日、リーグ最終戦に後半19分から途中出場。キャプテンマークを付けて、移籍後最長となる26分間をプレーすると「マン・オブ・ザ・マッチ(MOM)」に選ばれた。チームは4-3で勝利した。
「MOM」は試合中で最も活躍した選手に与えられる賞だが、カズは得点には絡んでおらず、対戦したレイションイスのマルティンス監督は「カズが選ばれる理由がわからない」とバッサリ斬り捨てた。
現地メディアの取材を受けたカズは試合後に「もしかしたら、60歳までプレーするかもしれない」などとコメントし、56歳にして現役続行にますます自信を持ったようだった。スポーツライターが語る。
「過去の実績や年齢を考えれば、出場するだけでもMOMに値するということでしょう。しかし、試合での活躍を度外視した評価を、面白くないと感じる監督や選手がいるということ。出場する限り、リーグ最年長記録は更新されますが、はたしてそれでいいのか。このままでは最後には老害扱いされ、カズ自ら晩節を汚すことになるかもしれません」
カズは2020年に出版した著書「カズのまま死にたい」で、引退時には「カズ引退」ではなく「カズ死亡」と書いてほしいと語っている。「願わくば、死ぬまでカズのままでいたい」としているのだ。不撓不屈の精神は見上げたものだが、現状に即した引き際も、少しは考えた方がいいのでのではないか。
(ケン高田)