98年仏W杯から6大会連続6度目の出場を果たしたサムライブルー。アジアの雄としてベスト16を2度経験したものの、常に決定力を問われ続けてきた。それもそのはず、攻撃の核となるはずの背番号「11」と「10」が、まるで呪縛されたかのように不振にあえぐのだ。
「外れるのはカズ、三浦カズ」──。4年に一度、W杯の前になると、思い出される衝撃のセリフ。98年フランス大会の直前、岡田武史監督(61)はW杯出場を悲願と公言していた三浦知良(51)に落選通告を言い渡した。
「そのレジェンド・カズといえば、背番号『11』。チーム移籍の際、500万円で譲り受けようとしたという逸話が残るほど、愛着を持っていた。そのため日本代表の『11』は、W杯の夢の舞台を逃したカズの怨念が乗り移る『呪いの番号』と言われています(笑)」(スポーツ誌編集者)
歴代のメンバーを見ると、98年がMF小野伸二(38)で、以降はFW鈴木隆行(42)、FW巻誠一郎(37)、FW玉田圭司(38)、FW柿谷曜一朗(28)と続く。
「W杯本番で得点を挙げたのは、02年の鈴木だけです。玉田は06年大会でブラジルから得点を奪っているが、その時は『20』だった。翌大会は2試合に出場するもゼロでした」(スポーツ誌編集者)
過去6大会でチーム総得点が14というのも寂しいが、小野以外の4人のFWでたったの1得点。ロシアの地では、西野監督が高く評価し、シャドー(1.5列)で活躍が期待されるMFの11番・宇佐美貴史(26)に熱い視線が注がれる。
同時に、背番号「10」を背負った歴代のMF名波浩(45)、FW中山雅史(50)、MF中村俊輔(39)、MF香川真司も、本番で期待を裏切ってきた。
「W杯史上、日本人の初ゴールは中山ですが、背番号は『9』でした。06年の初戦こそ中村が初ゴールを奪うも逆転負けし、その後は体調を崩して予選敗退。4年後は本番直前に本田にポジションを奪われてベンチを温めた。前大会の香川にしてもベストコンディションには程遠く、初戦はシュートゼロで途中交代し、2戦目は先発を外れた。まさに『ガラスの10番』でした」(スポーツ紙デスク)
ロシアの地で宇佐美と香川が呪縛を解けるか‥‥。