2時間サスペンスが激減する中、「帝王」と呼ばれた船越英一郎(62)が第2黄金期を迎えていた。セルフパロディー作品で主演を務めれば、火曜サスペンス劇場風の新CMも放送中。“2サス”リバイバルブームの火付け役となるのか。
6月3日にスタートしたドラマ「テイオーの長い休日」(フジテレビ系)が話題を集めている。テレビ誌ライターがその理由を解説する。
「在京民放5局の2時間ドラマで主演を務めた船越が、仕事がなくなった元2時間サスペンスの帝王・熱護大五郎を演じています。どこか既視感のあるセルフパロディーぶりもさることながら、戸田菜穂(49)扮する敏腕マネージャー・吉田ゆかりとの掛け合いもテンポよく、笑って泣けるヒューマンコメディーが評判になっているんです」
5月29日に開かれた制作発表会見で、船越は崖っぷちの「帝王」を演じることについて聞かれ、
「セルフパロディーは役者にとってこれ以上幸せなことはないけど、同時に暴挙とも言える。制作側からのラブレターではないかと受け止め、航海に乗り出した」
と、心境を語っている。
会見中にマイクの調子が悪くなるハプニングが生じると、声量のある力強い地声で乗り切り、ニヤリと笑みを浮かべながら、厳しい昭和・平成の現場で鍛えられた俳優のすごみを見せつける一幕も。
そんな船越は、5月15日から全国放送されている美容内科・美容皮膚科「にしたんクリニック」のCMにも出演している。
「にしたんのCMといえば、錦野旦(74)のフラメンコや郷ひろみ(67)がド派手なLEDをバックに分身人形と踊ったCMでもお馴染み。その第3弾となる今回、船越と黒木瞳(62)の23年ぶりの共演が実現しました」(芸能記者)
内容も「火曜サスペンス劇場」のオープニングテーマ曲をアレンジ。「たんたんたーん、にしたんたんたーん」というフレーズとともに、サスペンスドラマの予告編を思わせる懐かしい作りになっていた。
注目度も高まっているようで、前出・芸能記者が続ける。
「にしたんクリニックの公式YouTubeチャンネルに投稿されたCM動画は、メイキングと合わせてわずか15日間で、動画再生回数は約1182万回と大バズリ。今なお伸び続けています」
ドラマとCMの反響を見るかぎり、“2サス”の待望論も沸き起こり、まだまだ「帝王」に長い休日は必要ないようだ。