ボクシングの聖地、アメリカのラスベガスで中谷潤人がWBO世界スーパーフライ級新王者となったのは、5月20日。フライ級に続く、世界2階級制覇となった。
そこから遡ること3カ月。当時、WBO世界スーパーフライ級王者だった井岡一翔が、同級1位・中谷潤人との指名試合を回避するかのように、王座を返上。昨年大晦日に対戦して判定ドローとなった、WBA世界スーパーフライ級王者ジョシュア・フランコ(アメリカ)との再戦に挑むため、というのがその理由だった。
「中谷から逃げた」と言われてまでこだわった試合は6月24日に行われたが、それと相前後して、中谷が3人の元世界王者、渡嘉敷勝男氏、竹原慎二氏、畑山隆則氏のYouTubeチャンネル〈渡嘉敷勝男&竹原慎二&畑山隆則ぶっちゃけチャンネル〉に登場。
畑山「とりあえず統一戦というんだったら、マルチネスがいちばんやりやすいっていうか、対戦としてはありうるのかな」
これはIBF世界スーパーフライ級王者のフェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)を指してのものだ。マルティネスの戦績は、15戦15勝8KOである。
中谷「(マルティネスは)本当にファイターでガンガン来るんで、また気持ちのいる試合になるかなってのはありますけど…」
渡嘉敷「まぁ、入ってくる方がいいんだろうから、合わせられるね」
中谷「ハイ、そうですね」
竹原「4団体統一を目指すか、もうバンタム級に上げるとかも考えてるわけでしょ。タッパ(身長)も高いし、減量もキツイでしょ」
中谷「ハイ。やっぱ、あんまり長くスーパーフライ級にはいられないとは感じてるんで、もう1本、違うベルトが欲しいっていう気持ちです」
最も戦いたい相手として、WBC世界スーパーフライ級王者ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)を挙げた中谷。井岡戦の可能性も否定はしなったが、中谷が順調に次戦勝利を収めれば、バンタムに階級を上げることも示唆している。
ボクシングファンが熱望する「中谷VS井岡」は、このまま幻に終わるのかもしれない。
(所ひで/ユーチューブライター)