ウクライナ軍による大規模反転攻勢が、赫々たる成果を上げ始めている。
欧米の軍事情報筋は、ウクライナ軍が先月末までに約300平方キロの領土奪還に成功したことを確認。加えて、主力戦力の投入はこれから本格化するとされており、ウクライナ軍は今秋までにクリミア半島を除く領土奪還に至る、との観測が流れ始めている。
一方のロシア軍は「ワグネルの乱」の影響もあって、兵士の士気はガタ落ち。そんな中、プーチン大統領が、まさかの破れかぶれ撤退作戦に乗り出した。その一発目は「南部ザポリージャ原発の爆破作戦」という、およそ人間の所業とは思えない極悪非道のものなのだ。
ザポリージャ原発を巡っては、本サイトが5月8日と6月10日に公開した記事で、ロシア軍が原発4号機の原子炉建屋内とその周辺に爆薬をセットし、撤退時に時限装置を作動させて破壊する計画を秘かに進めていることを指摘した。
果たせるかな、そのザポリージャ原発の従業員に対し、プーチンは6月末、極秘裡に退避命令を出していたことが明らかになったのだ。国際軍事アナリストが明かす。
「プーチンの退避命令を受け、ロシアの国営原子力企業ロスアトムの主任検査官ら、複数のロシア側関係者が原発を離れ、南部クリミアへの退避を開始しています。また、ロスアトムと契約関係にあるウクライナ人従業員に対しても、プーチンは7月5日までに退避を終えるよう、勧告を出しているのです」
しかもプーチンは退避命令に加え、別の極秘指示も出していた。国際軍事アナリストが続ける。
「ザポリージャ原発に残る職員らに対し、『緊急事態が起きた場合は、ウクライナを非難せよ』とも指示している。要はロシア軍による原発爆破を、ウクライナ軍のせいにしようとする魂胆です。職員の中には、家族をロシア側の人質に取られている者も少なくない。その弱みにつけ込んで、ウソの証言をするよう恫喝しているのです」
どこまでも卑劣な虐殺王プーチンの所業なのである。