6月3日、4日からの広島3連戦(マツダ)に向けて広島入りした阪神・近本光司外野手。
2日の巨人戦(東京ドーム)で7回、巨人・高梨雄平投手から右脇腹付近に死球を受け、その場に倒れ込んで悶絶。その後も交代せずフル出場し、直後の7回裏の守備ではフェンスに激突しながらの好捕でチームを救った。
3日に病院で検査を受けたが球団から正式な発表はなく、新神戸駅では「何も話すことはないです」と語ったのみで新幹線に乗り込んだが、4日になり右肋骨を骨折していることが判明。出場登録を抹消された。
3日夕方放送の「よんチャンTV」(MBSテレビ)に出演した阪神OBの能見篤史氏は、近本の死球シーンを振り返り、
「これめちゃくちゃ痛いです。近本選手はこれ(=死球が)来るとは思ってないです。高梨投手はあそこからスライダーが曲がってくる。それをイメージして(近本は)立ってるので、避けるのが遅くなっている」
と説明。能見氏によれば、球が当たった脇腹の筋肉が固まってしまうため、スイングをする際に使う筋肉が動かない状態になってしまい、それを無理すると今度は筋肉が切れてしまう可能性があると、早い復帰の危険性を語っている。
4日朝放送の「す・またん!」(読売テレビ)に出演した元日本ハムの岩本勉氏も同様のコメントを残している。
「とてもデリケートな部分で打撲だけで済まない。治りかけたときにバットを振り出したら、傷んでいる箇所が収縮性に欠けているので、肉離れを起こす可能性がある。なので、見切り発車ではなく、シーズン通して活躍する近本選手を見込んで、ちゃんと意見交換して万全で帰ってきてほしい」
登録抹消でひとまず能見氏や岩本氏の懸念は回避されたが、タイガースを引っ張ってきた1番打者の離脱に岡田彰布監督は悩ましい限りだろう。岡田彰布監督の選択が注目される。
(鈴木十朗)