またしても「崖っぷち」に追い込まれている。阪神の悩める若手・佐藤輝明のことだ。
6月の月間MVPになったDeNA・バウアーを試合終盤で攻略してサヨナラ勝ちした7月12日、甲子園での一戦。佐藤は5番サードでスタメン出場するも3打数ノーヒットで、7回に交代を告げられた。岡田彰布監督には今カードが始まる前に「このまま終わってしまうんか、終わらんかやで」と最後通告とも受け取れる言葉を投げかけられていたが、完全に沈んだままだ。
「近本光司が死球で離脱したから予定より早めに2軍から再昇格したんやけど、サッパリやな。なんなら前よりバッティングは悪なっとるよ。どこを修正したらええのか、頭の中がゴチャゴチャで、パニックになっとるんとちゃうか」(球団関係者)
焦る要素もある。後輩で同じドラフト1位で入団したルーキー・森下翔太が、この日は同点弾にサヨナラ犠飛と大活躍。チームの危機を完全に救う活躍で、日増しに存在感は大きくなっているのだ。アマ球界関係者は、
「阪神入団当初、森下は『ヤバイところに入ってしまった。注目度もプレッシャーも今までにないほど』と関係者に嘆いていましたが、いざチャンスをつかめば、大暴れ。これが並みいる強敵がいる中で揉まれながら過ごした中央大(森下)と、そうではなかった近畿大(佐藤)の差なんですかね」
佐藤がバットで汚名返上するのは、いつになるのやら…。