7月4日にマツダスタジアムで行われた「広島対阪神」での岡田彰布監督の継投策が、虎党の間で物議を醸した。
この日の試合は1回に広島が西川龍馬の適時打と田中広輔の3ランで一挙5点を奪い先制。阪神先発の西勇輝は3回6失点で降板し、その後を馬場皐輔、加治屋蓮、岡留英貴の3人で継投した。
そんな中、大差で負けているにもかかわらず勝ちパターンの投手である加治屋に30球も投げさせ、結果的に3失点の炎上となった。
スポーツライターが語る。
「加治屋は鋭く落ちるフォークを武器に、昨季は39試合に登板し防御率2.43をマークするなど安定した投球でブルペンを支えました。ただ、今季は4日の登板を含めすでに31試合に登板しており、明らかに使い過ぎている。広島戦の7回の登板では右打者の菊池涼介こそ抑えたものの、左の野間峻祥、秋山翔吾に連続でヒットを許し、西川に3ランを食らってしまった。左打者対策の課題が克服できていない本人の責任もありますが、疲労を考えればランナーが出た時点で岡留にスイッチする選択もあったはず。岡田監督は最終的に7回全てを加治屋に任せ、球数は30球に上ってしまった」
案の定、加治屋は5日に登録抹消され2軍落ち。酷使にもう少しブレーキをかけていれば、貴重な中継ぎを失うことはなかっただろう。
一時は首位を独走していた阪神だが、気がつけば5日の広島戦を終了した時点で2位DeNAとはわずか2.5ゲーム差。綱渡り状態は続きそうだ。
(ケン高田)