V確実と見られている阪神が、2位広島の猛追を受けている。
広島は8月29日の巨人戦に5-4で勝利し、自力優勝の可能性が復活。一方、首位の阪神は約1カ月ぶりの凱旋となった甲子園でのDeNA戦でまさかの逆転負けを食らった上に、マジックナンバー21が消滅した。
広島は阪神との直接対決を7試合残しており、仮に全敗した場合は6ゲーム差がひっくり返ることになる。数字上はまだまだ余裕だが、追われる岡田彰布監督をはじめ選手はかなり危機感を抱いているのではないだろうか。
スポーツライターが語る。
「広島は現在、秋山翔吾やマクブルームら主力を欠く中、若手の末包やアドゥワ誠らが活躍し団結力と勢いを増している。一方の阪神は梅野隆太郎捕手の離脱がかなり影響していますね。8月は梅野が離脱する13日の前まで10連勝していましたが、以降は7勝5敗と一気にペースダウン。しかも酷暑が続く中でドーム球場ばかりだった『ボーナスタイム』も終了し、今後は野外球場の試合が増える。さらに勝ち星を稼ぐのが難しくなることが予想されています」
また阪神にしてみれば、29日の試合終了後に岡田監督が「そらまさかやろ」としていたように、23試合連続無失点を記録していた守護神・岩崎優が被弾したショックも大きいだろう。
2000年以降、阪神にマジックが点灯したのは今季を含め5度あるが、過去4度のうち2度(2008年、10年)は優勝を逃している。悪夢の3度目だけは回避したいところだが…。
(ケン高田)