プロ野球「マイナビオールスター2023」の監督推薦選手が発表された。WBC2023優勝に貢献した侍ジャパンのメンバーであるヤクルト・村上宗隆やオリックス・山本由伸、宮城大弥らは選出されなかった。
パ・リーグの監督を務めるオリックス・中嶋聡監督は「彼らもロボットじゃない。この先のことも考えないといけない」と、山本、宮城や日本ハム・伊藤大海、ソフトバンク・甲斐拓也らWBC組を外した理由を語った。
一方、ファン投票で最多の10選手が選出されている阪神からは大竹耕太郎が選出され、これで11人目のオールスター出場となった。
「大竹は7月5日の広島戦で、オールスター出場を自ら祝うプロ初完封で、7勝目を挙げた。調子は落ちておらず、オールスターでのパの強打者との対戦が楽しみです。一方、オールスター出場を熱望し、SNSでファンに投票を呼びかけていたサイ・ヤング賞右腕、横浜DeNAのバウアーは、監督推薦でも選出されませんでした」(スポーツ紙デスク)
ファン投票では、先発部門トップの阪神・村上頌樹に続く2位にまで上がっていたが、なぜ選出されなかったのか。7月1日の中日戦での言動が影響したのではないか、との見方も出ているが…。
この試合の6回表、中日の先頭打者・石橋康太のセカンドへの小フライを、1塁手のソトが深追いして内野安打にしてしまうと、続く龍空はバウアーの前に絶妙なセーフティーバントを決め、無死一、二塁に。その後、ツーアウトを取ると、バウアーは岡林勇希を内野ゴロに。捕球した二塁手の牧秀悟はセカンドベースをオーバーランした一塁ランナー・龍空を挟殺プレーでアウトにしようと試みるが、連携ミスでオールセーフにしてしまう。これにバウアーは激高。何度も放送禁止用語を叫ぶ姿を、カメラに捉えられてしまったのだ。
続く高橋周平をピッチャーゴロに仕留めたバウアーは、1塁に送球することなく、自ら全力疾走でベースへと駆け込んでアウトにしたのだった。
「内野の連携ミスの連発にイラ立ったのでしょうが、自分で1塁ベースに駆け込んだのは、一塁手を信頼していないと捉えられても仕方がない。放送禁止用語の連発といい、この短気な性格が監督推薦から漏れた理由では、と考えるファンは少なくないようです。ただ、監督推薦で選ばれた巨人・戸郷翔征や広島・九里亜蓮、DeNAの同僚である東克樹や今永昇太らと比べると、見劣りのする成績ではあります。仕方がないところでしょう」(前出・スポーツ紙デスク)
ただ、これでバウアーのオールスター出場チャンスが完全になくなったわけではない。ここまで選出されていない選手の中からセ・パそれぞれ1名をファン投票で選ぶ「プラスワン投票」が残っているからだ。
「ファン投票先発部門で2位だったバウアーには、チャンスがあると言えます。ただ、投手と野手を合わせて1人しか選ばれませんからね」(前出・スポーツ紙デスク)
プラスワン投票は7月6日から12日まで。最終結果は7月14日に判明する。
(石見剣)