今季限りでDeNAとの1年契約が終わるトレバー・バウアーの残留に向けて、ファンがクラウドファンディングを実施する動きがあるという。スポーツ紙デスクが明かす。
「実は2020年にも同じような動きがありました。2019年12月にプライベートでDeNAの施設を電撃訪問したバウアーがレッズからFAになる際、DeNAとソフトバンクに逆オファーとも取れる発言をしました。これにDeNAが反応。公式Twitter(現X)で『お電話ください』と即座にラブコールを送っています。ただ、当時のバウアーの年俸は1750万ドルで、さすがに支払い切れない額。ところが、一部の熱心のファンは『クラウドファンディングで獲得資金を集めよう』と呼びかけ、話題になりました」
結局、バウアーは今年までの3年総額1億200万ドルでドジャースと契約したが、女性に対する暴行疑惑で退団。今年までドジャースから残りの年俸が支払われることもあり、今年3月14日に、推定年俸300万ドルという破格の安さでDeNAに入団した。
バウアーは8月30日の阪神戦で途中降板。「右腸腰筋遠位部挫傷」と診断され、出場選手登録を抹消されている。完治には1カ月以上もかかるとされ、このままシーズンが終了しそうな雰囲気だ。
疑惑が疑惑だけに、メジャーリーグへの復帰は難しいとの声があり、来季も日本でプレーする可能性はある。その場合、マネーゲームとなるのは必至で、300万ドル程度の年俸では、DeNAに残留させるのは難しい。そこでファンの間からは再び、クラウドファンディングを望む声が出始めているのだ。遊軍記者が言う。
「今年は絶望的になりましたが、DeNAファンは来季こそ優勝だと思っている。そのためには、バウアーが不可欠。球団が高額年俸を用意できるように、クラファンを呼びかけようと盛り上がりつつありますね」
かつては財政難に苦しむ広島カープを救うため、ファンは広島市民球場前に用意された樽に募金をしたことがある。DeNAのクラファン資金で、バウアーの引き留めは可能なのか。
(阿部勝彦)