ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)は大人気アトラクション「アメージング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン・ザ・ライド」が来年1月22日をもって運営を終了し、20年の歴史に幕を下ろすと発表した。この他にも映画系アトラクションの終了や休止が相次いで発表され、古参ファンから不満の声も上がっている。エンタメ誌ライターが語る。
「『スパイダーマン・ザ・ライド』は2004年1月23日にオープンすると累計体験者数は1億人を超え、7年連続で世界No.1のライドに輝くなど、同パークを代表するアトラクションでした。しかし、USJによるとパークの今後の計画のため終了を決めたといい、他にもコロナ禍で休止していた『バックドラフト』や『ターミネーター 2:3-D』も再開せずにこのまま終了するといい、『ジュラシック・パーク・ザ・ライド』も長期の休止に入ることが発表されています」
映画系アトラクションの終了が相次いで発表されているが、ここ数年USJでは日本のアニメやゲームとのコラボレーションを積極的に行っている。現在も「ドラえもん」や「呪術廻戦」「スーパーマリオ」「モンスターハンター」などの作品とコラボしたアトラクションやショーを展開しており、アニメ・ゲーム色が強まっていることに不満を抱くファンもいるようだ。
「当初、USJはハリウッドの大作映画のアトラクションをメインにした映画好きのためのテーマパークでした。ただ、大人には喜ばれましたが、なかなか子供が楽しみづらいところがあって、家族連れの利用者を呼び込むことができず苦戦していったのです。そこで新たに取り入れたのが日本の強みでもあるアニメやゲームといったコンテンツ。『ONE PIECE』や『進撃の巨人』といった作品とのコラボを大々的に宣伝することで、家族連れが多く訪れただけでなく、インバウンドの外国人観光客の需要を取り込むことに成功。入場者数は右肩上がりで、2016年にはついに東京ディズニーランドを抜いて国内首位の座を獲得しています。映画ファンとしては映画系作品が減っていくのは寂しいと思いますが、今後もアニメやゲームとのコラボはさらに増えていくのではにでしょうか」(前出・エンタメ誌ライター)
USJは日本の独自色をさらに強めていきそうだ。
(小林洋三)