漫才協会の第7代会長に就任したのが6月19日。ナイツ・塙宣之が会長として「改革」に乗り出そうとしている。そのひとつとして表明したのが、大ベテランのコンビ芸人に対する「改名要求」だった。いったい何があったのか。
漫才協会には様々なジャンルの芸人が所属する。YouTubeチャンネル〈ナイツ塙の自由時間〉で塙が語ったのは、今後は漫才師を育てていきたい、という会長方針だった。
ヤリ玉に挙げられたのは「コント山口君と竹田君」。1984年にお笑いオーディション番組「お笑いスター誕生!!」(日本テレビ系)に初登場すると、2回戦、準決勝と2回連続で前人未到の100点満点を叩き出し、そのまま優勝した実力派コント師だ。元付き人がくりぃむしちゅー(上田晋也、有田哲平)だったことでも知られている。
そんな大御所に対し、塙は「漫才協会だから、コンビ名から『コント』を取り去ってほしい」と言うや、その場で山口に電話をかけ、正式に「山口君と竹田君」に改名するよう要求したのである。さて、山口はどう答えたか。
そもそも漫才協会には、謎かけ漫談のねづっち、ギター漫談の金谷ヒデユキのようなピン芸人もいれば、ボキャブラ世代のX-GUN、BOOMER、プリンプリンといったコント師も所属する。様々なジャンルの芸人で見せることも売りのひとつだ。
山口はそれを指摘した上で、自分たちの芸を「漫才と思ってる人もいる。色モノ扱いしてもらってかまわないから」と、一旦は会長要求を却下。その後、塙の説得工作が続くと「ちょっと考えさせて下さい。竹田にも相談しないと…」と態度を軟化させたのだった。
自らの弟子であるくりぃむしちゅーはかつて「海砂利水魚」から改名した。さて、師匠はどんな決断を下すのか。ニヤけながら話す塙にとっては、これもひとつの「ネタ」だったりして。
(所ひで/ユーチューブライター)