2軍調整中の大ベテラン、巨人・松田宣浩がクビ寸前の状態に置かれている。開幕1軍入りしたものの、わずか8試合出場で打率1割1分1厘、0本塁打で4月14日に登録抹消されると、その後は上から呼ばれることなく、2軍生活が続いている。
どこか体を壊しているわけでもなく、2軍の試合には立派に40試合も出場。ところが成績は2割3分6厘、1本塁打、16打点である。球団関係者が顔をしかめて言う。
「2軍の投手相手でも打てず、1軍に上げる要素がありません。巨人は世代交代が進んでおり、門脇誠、中山礼都らが台頭していて、松田の出る幕がない。右の代打も中田翔や長野久義、ウォーカー、オコエ瑠偉ら、ライバルが豊富に揃っている。2軍で打てない選手を人気だけで1軍に上げるのはムリな話です」
ソフトバンクを昨年オフに退団し、年俸2000万円で巨人に移籍。ソフトバンクでユニフォームを脱いでいれば福岡の街に受け入れられ、将来にもつながったハズだが…。スポーツ紙デスクが言う。
「選手として最後の悪あがきをしたかったのでしょう。暑い日でもファームのジャイアンツ球場で、石井昭男巡回打撃コーチらと必死に野球と向き合っていますが、厳しい立場に置かれています。年齢的な衰えによって、これまでやってきた、リストの強さを生かしたスイングにも悩みを感じているようで、パッとしません。打球スピードがないので、2軍戦でもヒットが出にくくなっています。一般的に動体視力も落ちてきますし、年齢には勝てないということなのかもしれません」
巨人の残り試合は46。「熱男」の絶叫が今年、東京ドームにこだまする日はもう来ないのか…。