「世界一の富豪」として知られるアメリカの実業家、イーロン・マスク氏の暴走が止まらない。
マスク氏は昨年10月に買収したTwitterを「X」に名称変更。ユーザーが慣れ親しんだ「青い鳥」のシンボルマークも廃止した。さらには同サービスの一般ユーザーから「@x」や「@music」といったアカウントを取り上げるなど、やりたい放題が大ヒンシュクを買っている。
そのマスク氏が今、乗り気になっているのが、Facebookなどを運営するメタ社のマーク・ザッカーバーグCEOとの総合格闘技での「肉弾戦」だ。
今年6月、マスク氏から旧Twitterで「金網デスマッチ」での対戦を呼びかけられたザッカーバーグ氏は「試合する場所を教えてくれ」と応答。世界的IT企業のトップが拳を交える仰天プランが浮上することに。
さらに8月11日、イタリアのローマで開催すると、マスク氏が投稿。対戦の実現が着々と近づいていることを伺わせている。
すでに大手ブックメーカーで勝敗についての予想が始まるなど、世界中で注目が高まるばかりの世紀の一戦について、ITライターは、
「マスク氏は開催地をローマに指定しましたが、直後にイタリアのサンジュリアーノ文科相が『ローマでは開催されない』と明言しています。またマスク氏は『肩甲骨の手術が終わってから対戦する』とも投稿していて、いつどのような形で実現するかは不透明。そこでIT業界では、日本での開催が囁かれているんです」
その理由として挙げられるのが、マスク氏がX運営で再重視している市場が日本だから、というものだ。ITライターがさらに踏み込んで言う。
「Xの利用時間が世界一、しかも断トツというデータに、日本人の『無類のテキストSNS好き』が表れています。一方のザッカーバーグ氏も、メタがテキストSNSのThreadsを先月リリースしたばかりで、日本市場への関心は極めて高い。宣伝効果の観点で『どこで開催するのがベストか』を考えると、日本しかない。日本開催が正式決定しても、なんら驚きはありません」
「世紀の場外乱闘」の行方から目が離せないのである。
(川瀬大輔)