となれば、佐々木親子の意中の球団はどこなのか。
「パでは西武、あるいは高卒選手の台頭が著しいオリックスでしょうか。花巻東OBの雄星に麟太郎は西武在籍時代、よくかわいがってもらっていた。その雄星を送り出した球団というアドバンテージはもちろん、岩手出身の雄星の他にも、地元の富士大学から山川、多和田、外崎らが入団して活躍してきた経緯から、岩手ではメディアが西武を大きく取り扱う傾向にある。麟太郎にとって幼い頃から一番有名な球団が西武というのも大きい」(スポーツ紙デスク)
一方、高校通算62発の「広陵のボンズ」こと真鍋慧(18)も今秋の目玉の1人。甲子園では本塁打が飛び出さないまま、最終打席でバント失敗という後味の悪い終わり方だったが、プロの評価は高い。そして、真鍋本人もプロ入りに前向きな姿勢を示している。
「真鍋は『どの球団もOK』の柔軟な姿勢です。とはいえ、中井哲之監督(61)の意思や助言を無視できないことも理解しています。90年から広陵の指揮官となった中井監督は、これまで同校OBの教え子たちを数多くプロ野球界に送り出している。中井監督は間違っても口にしないが、本当の胸の内は広島出身だけに生粋のカープファン。何より広陵のグラウンドはかつて広島の2軍に練習場として提供されていた歴史もあり、相当に結び付きが強い。それが証拠に17年、大学や社会人を経ずドラフト1位指名で中村奨成(24)が広島に入団した際には我がことのように大喜びしていた。しかし最近は、その中村がスキャンダル問題なども重なってパッとしなくなると、カープの指導力や管理体制に疑問符を投げかけて、慎重になっているというのです。真鍋に大学進学を勧めるか、まさかの『地元カープ以外の球団入り』を推す流れも考えられる」(広陵関係者)
よもやの初戦敗退に終わった九州国際大付の佐倉.史朗(17)も聖地でノーアーチに終わったが、スカウト陣からはやはり熱い視線を送られていた。
「九国大付の楠城徹監督(72)は元西武のスカウト部長で、本部長就任までささやかれた人物です。古巣ライオンズとはいまだ昵懇の関係で指導力を評価されているため、昨年のドラフトでも同校出身でキャッチャーの愛弟子・野田海人(18)が指名されています。仮に指名されれば、佐倉もやりやすい環境に飛び込める形となるでしょう」(球界関係者)