日本のスポーツの大躍進が続いている。始まりは昨年のサッカーW杯カタール大会。日本代表は2大会連続で決勝トーナメントに進出し、強豪のドイツとスペインを破る奮闘に日本中が沸き立った。
それ以上の盛り上がりを見せたのは3月に行われたWBC。大谷翔平の活躍で強敵アメリカを倒し、14年ぶりの優勝。そして8月から始まったバスケットボールW杯でも、男子日本代表は大会前の予想を覆す大活躍。アジア1位に輝きパリ五輪の出場権を獲得した。
そしてバスケットボールフィーバーの余韻が残る中、9月10日にはラグビーW杯フランス大会で日本代表が初戦のチリ戦を迎える。2019年、日本大会でのベスト8という結果もあり期待は高まるが、
「大会前の5試合で1勝4敗と仕上がりはいまひとつ。最後のイタリア戦は21-42で敗戦し内容もよくなった。大会までに立て直すことができるのか心配ですね」(スポーツ紙記者)
結果次第でW杯の盛り上がりは19年よりはるかに落ちる可能性もありそうだ。スポーツライターが語る。
「日本人のラグビー熱の低さを考えれば、勝てば一気に注目度が過熱するものの、結果が出なければ大会そのものにさえ興味が持たれなくなる可能性がある。良い例は昨年のサッカーW杯で、大会前はまったく期待されていませんでしたが、ドイツを破ると一転して大騒ぎになり、スペインに勝つと大フィーバーに。バスケも同様で、フィンランドに勝ったことで盛り上がり始めました。ラグビーも強豪に勝ってこそ国内が盛り上がる。もし初戦から負けるようなことがあれば『にわかファン』も離れ、再びマイナースポーツに逆戻りしてしまうでしょう」
その初戦のチリは世界ランキング22位と格下(日本は14位)。ここで勝つのは当然として、次戦のイングランド(8位)戦で健闘することが、日本国内が盛り上がる最低条件だろう。