ひょっとするとこのまま、相撲人生が終わってしまうかもしれない。大相撲の秋場所が9月10日に東京・両国国技館でスタートしたが、横綱・照ノ富士は腰痛のため、2場所連続18度目の休場となっている。角界関係者が照ノ富士の実情を明かす。
「腰はかなり重症のようです。投薬治療をしていますが、日常生活に支障が出るほど。まるで力が入らない状態で、復帰のメドは立っていません。11月の九州場所の出場も不透明な状況で、あらゆる治療を試しながら痛みを緩和させている状況です。糖尿病と昨年10月に手術した古傷の両膝の状態もよくなく、もう満身創痍ですよ」
照ノ富士は横綱となってから13場所で、休場は7度目。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)は、
「相撲を取れる状態ではない。(腰の痛みに)しびれが出ている」
とコメントしている。
膝のケガ明けとなった5月の夏場所で1年ぶりの賜杯を手にしたが、7月の名古屋場所で腰を痛めて途中休場した。
「発端は7月1日の稽古です。当初は軽症で『ぎっくり腰』になったと言っていましたが、日に日に神経系の痛みが増していった。9月2日に行われた横綱審議委員会の稽古総見では筋肉量がかなり落ちていて、ブランクを感じさせました。このまま痛みが治まらない場合は、手術の可能性があります。ただ、本人の気持ちが切れてしまえば、引退の可能性が現実味を帯びてくるでしょう」(前出・角界関係者)
今年6月に東京都内のホテルで結婚披露宴を開いたばかり。誕生して間もない長男は、まだ幼い。家族を心の支えにしてケガを乗り越え、劇的復活となるか。
(田中実)