連日、多くの観客が訪れている上野動物園のジャイアントパンダ。上野には現在、父親のリーリーと母親のシンシン、そして双子のシャオシャオ(写真右)とレイレイ(写真左)の4頭が飼育されているが、特に人気なのがシャオシャオとレイレイだ。休日には観覧待ちの列が長く伸び、見るまでに1時間以上かかることも珍しくない。
シャオシャオとレイレイは2021年6月に誕生。すくすくと成長し、今では食べ物は大人のパンダと同様にタケが中心。シャオシャオは58.5kg(783日齢)、レイレイは65.3kg(同)と体も大きくなった。パンダファンにとって成長はうれしいが、同時に悩みも出てきたという。パンダ好きの週刊誌記者が打ち明ける。
「ジャイアントパンダは単独で生活する動物で、1歳半から2歳の間に親離れします。シャオシャオとレイレイも今年3月に親離れし、2頭で生活するようになりました。このまま大きくなれば、双子も別々に暮らすことになる。それはあまりに寂しいというのがファンの本音です」
ほかにこんな悩みもあるという。
「現在、4頭は西園にある『パンダの森』で飼育されていますが、ここは3つの飼育スペースしかないので双子を別々にする場合、4頭のうちの1頭を東園にある以前の飼育スペースに移動しないといけません。父親のリーリーと母親のシンシンは繁殖のため、東園と西園に分けるのは難しい。となると、双子をそろって東園に移動させることになるのですが、東園の施設は古く非常に見づらいんです。見やすい西園に双子を置いておくためにも、別居はしないでほしいんですよ」(前出・週刊誌記者)
ただ、こうしたパンダファンの懸念はひとまず先送りになりそうだ。先日行われた東京動物園協会の友の会が主催したイベントで、シャオシャオとレイレイの独り立ちは考えていないと発表されたのである。
「当分は一緒にしておくそうです。ただ、もし仲が悪くなりどちらかに危険が及ぶようになった場合は別々にするとか。双子はとても仲良しで、特にシャオシャオはレイレイが大好き。甘える姿がよく目撃されています。この調子なら長く同居できるのではないでしょうか」(前出・週刊誌記者)
別々になる前に、一度見に行ってみてはいかがだろうか。
(鈴木誠)