どんでんが6度、甲子園で宙に舞った!
阪神は優勝マジック1で迎えた9月14日の巨人戦に勝利し、2005年以来18年ぶりのリーグ優勝を飾った。在阪テレビ、ラジオ局は歓喜の興奮冷めやらぬまま優勝特番に突入したが、メディア衰退の影響は、お祝いごとの場でも出ていた。
「前回2005年、前々回2003年の優勝時はそれこそ、オールナイトで優勝特番を展開しました。テレビ各局は著名人の阪神ファンをゲストに迎えて、大騒ぎでしたね。ところが今回は一部放送局で、深夜の特番を見送ったのです」(在阪テレビ局関係者)
関西経済、文化の中心であるタイガースの優勝は最優良コンテンツなのに、いったいなぜなのか。在阪テレビ局関係者が続けて内情を明かす。
「その理由はまず、制作費の削減です。もう阪神優勝で騒いでも、局上層部からすれば『だから何なの』といった雰囲気さえあります。高い視聴率を見込めず、CMスポンサーがつなかければ『YouTubeチャンネルでやって』というのが今の風潮です。それと、働き方改革の問題がある。テレビ局は特に法令順守の傾向が強く、深夜特番を編成すればたちまち勤務時間の大幅超過になる。残業代を削減したいので、そもそも編成サイドが特番を組ませたがらないのです」
ちなみに昨年、一昨年とリーグ優勝したオリックスの優勝、日本一の特番を深夜に編成したのはNHK、毎日放送など、一部の放送局だけだった。なんとも寂しい話である。