先の会見では、ジャニーズ事務所を巡るメディアの「忖度」もやり玉に挙げられた。
「今思えば、ジャニーさんはテレビ局のプロデューサーのあしらいが上手でしたね。頻繁にメディア関係者と雀荘で麻雀を打っていたんですが、売り込みたい局のプロデューサーが待っている牌をわざと振り込んで勝たせちゃうんです。そうすれば、万単位のお金を渡す口実になりますよね。レートは不明ですが、相当な額を支払っていたと思いますよ。麻雀を十おはこ八番にするジャニーさんだからできる芸当でしょう」(豊川氏)
黎明期からメディアを手のひらで転がすのはお茶の子さいさい。さらには、コワモテな一面も覗かせたという。芸能界と反社会的勢力のつながりに詳しい、広域ヤクザ組織の幹部X氏が耳打ちする。
「まぁ、芸能の仕事をやっていると、悪い野郎から因縁をつけられることもあるわな。特にジャニーの場合は、少年に手を出していたことがなかば公になっていたわけだ。被害者やその家族を『俺が話をつけてきてやる』と言いくるめ、脅しにくる輩もいた」
結果、トラブルシューターを外部に委ねる必要に迫られたというのだ。
「幹部が『薬物以外は全部揉み消せる』なんてうそぶいていたのも、俺たちのような存在のおかげよ。そもそも、社内にもアウトロー団体出身のスタッフがいたって話だよ。もう引退したけど、関東で顔が利く組織に御上の仕事から転身した幹部の側近がいて、それがジャニーズに協力してたって。物腰の柔らかい人間だから、ジャニーも気を許していたんだろう。海外の情報機関やマフィアにまで顔が利くから、いろいろもみ消すのに重宝していたみたいだな。その対価がどれほどのもんかはわからんけどな」(X氏)
もちろん、リスクヘッジにも抜かりはない。
「脅してきた人間とケツ持ちの関係性によってはカタがつかない場合もある。そのために、別の広域組織の人間とも付き合いがあったって」(X氏)
いずれにしても、社会を震撼させる大罪を犯したジャニー氏の名前を冠にした「ジャニーズ」の屋号は存続が濃厚。何がどう変わるのか「東山体制」の先行きには不安しか募らない。