「永遠の0」などで知られるベストセラー作家、百田尚樹氏による新党立ち上げが、秒読み段階に入った。当初は「百田新党」と呼ばれ、今年6月に「保守新党結党宣言」を行い、9月13日には党名を「日本保守党」とすることを発表している。
10月17日に正式結党を予定しているのだが、その注目度は極めて高く、X(旧Twitter)のフォロワー数は27万人以上。結党前にして、政権与党である自民党の25.1万人を超える人気ぶりだ。
そこで9月26日の「ABEMA Prime」(ABEMA)が「『日本保守党』って何だ?」と題して特集。同党立ち上げの中心人物である百田氏とジャーナリストの有本香氏が生出演した。
冒頭に「Xを1日どれぐらい見る?」「作家・百田尚樹のアイデアの源泉は?」といった「11の質問」に百田氏が回答。ここまでは穏やかなムードだったが、その後、平石直之アナの司会で、元経産省官僚の宇佐美典也氏、ジャーナリスト・評論家の佐々木俊尚氏ら論客たちとの議論がヒートアップした。
「番組の中盤以降、『LGBT法案』や『歴史認識』『愛国心』など、シビアなテーマで日本保守党の方向性について議論が交わされました。とりわけ佐々木氏は同党の『保守路線』に懐疑的なスタンスで対峙し、『日本保守党の仰っていることは極端だと思います』と批判していました」(テレビ関係者)
こうした展開の中、同党支持者の溜飲を下げたのが、有本氏の弁舌だった。佐々木氏からの「極端」との指摘に「さっきのお話、カチンときたんですけど」と切り出した有本氏は「むしろ保守である以上、極端なものを嫌うというのが保守」とのロジックで、「極端なこと」の例として、成立手続きの不備が指摘されるLGBT法案を挙げた。そして、
「極端にいかないために、私たちはこれから新しいことを立ち上げる」
と猛反論。
「苦笑いするしかない佐々木氏が、なんとも印象的でしたね。さっそくXでは『有本無双』がトレンド入りしていました」(前出・テレビ関係者)
岸田政権の支持率が沈み、さりとて野党も決定打を欠く状況下、日本保守党は政界をかき回す台風の目となるか。
(山倉卓)