「まーライブの評判が凄いな。何? 伝説のライブってみんな言ってんだって?」
去る10月27日、「座席数240」の決して大きくはない渋谷の劇場にて、シークレット的に開催された、『ビートたけし“ほぼ単独”ライブ』が、大成功のもと幕を閉じました。
運よく数少ないチケットをゲットし、一夜限りの奇跡を目撃したお客様は、後日ネットにて〈凄かった!〉〈一番見たかったたけしがそこには居た〉〈たけちゃんの毒舌は錆びてなかった!〉等々、しっかりと絶賛の声を上げていました。
きっと、殿もこうした“称賛の声”を各方面から受けまくったから、ライブ本番から4日程たって、冒頭の言葉を発したのでしょう。
わたくし的には、このたびのライブに、企画&構成、さらには本番での殿の聞き手&ツッコミという、光栄であるも、大変武者震いのする立ち位置で参加していたため、〈無事に終わって本当によかった〉と、心底ホッとしている次第であります。で、人間、ホッとした後には、“その対象案件”についてじっくりと振り返りたくなるのが心情というもの。そこで今回は、“奇跡の一夜”について、たっぷりと書かせてください。
まず、ライブの2日前、生放送の「ニュースキャスター」に出演された殿は、「『明後日はいよいよ私の単独ライブです』って番組の最後に言いそうになったけどよ、よく考えたら完売してるから宣伝しても誰も入れねーんだよな。言わなくてよかったよ。危ない危ない‥‥」
と、ついうっかり、自身のライブの告知をしてしまいそうになった心情を周りに語っていました。
殿が言うとおり、ひと月程前に発売されたライブチケットは、発売後わずか1分で即完売となり、さらにその10分後にはヤフーオークションに10枚程出品されるという事態が発生。そして、出品されたチケットは瞬く間に高騰し、3時間後には定価3500円の10倍以上の値がつき、さらにその後も、出品されたチケットの枚数が減るにつれ、値段はグングンと上昇し、ライブの1週間前には、なんと7万4000円という高値で落札されたのです。
ちなみに7万円台での落札者は合計2人いて、他にも4万円台、3万円台といった値段でチケットを落札された方が10名程はいたそうです。で、殿にオークションでの最高値が7万を超えたとお伝えすると、
「じゃーよ、ライブが始まったら舞台の上から7万払って観に来たやつを探し出して、そいつにはうな重の弁当とか、俺のサイン入りのグッズとか、打ち上げに参加できる招待券とかあげてよ。『お前は本当に偉い! それに比べて3500円の客、お前らは帰れ!!』ってやるか」
と、“チケット高騰による客いじり”をうれしそうに提案されていました。