18年ぶりにリーグ優勝を果たした阪神。10月18日から甲子園球場でCSファイナルステージが行われるが、現在、ファンを不安にさせているのが「試合間隔」。レギュラーシーズン最終戦となる4日のヤクルト戦からファイナルSまで13日間も空くため「あの悪夢」を思い起こされるためだ。スポーツライターの話。
「その悪夢とは、2005年の日本シリーズ。同年、阪神は9月29日にリーグ優勝を決め、シーズン最終戦は10月5日。当時、プレーオフのなかったセ・リーグの阪神は22日からの日本シリーズまで16日間も空いてしまった。一方のロッテはパ・リーグのプレーオフを勝ち上がったのが10月17日。長期間ブランクの空いた阪神と勝ち抜いてきたばかりのロッテとでは明らかに勢いが違い、阪神は屈辱の4連敗。その合計点数の『33-4』 はいまだに阪神ファンの忌まわしい数字として記憶されているわけです」
そんな05年の日本シリーズに出場した阪神OBの鳥谷敬氏は、3日放送の「す・またん!」(読売テレビ)に出演。当時の苦い記憶を踏まえつつ、今年のファイナルSを占っていた。
05年、日本シリーズまでの期間に阪神は何をしていたかを聞かれた鳥谷氏は、
「フェニックスリーグというのがあって宮崎に行ったんですけど、雨で中止になったりして調整がうまくいかなかったんです。3~4試合やる予定だったんですけど、たぶん1試合か2試合しかできなくて。そこらへんで実戦感覚がかなり空いてしまって」
と説明。そして日本シリーズは、
「逆にパ・リーグは勢いをつけて来ているので、見ての通り手も足も出ないまま終わってしまった」
と振り返った。また今年もCSに向けて同じように間隔が空くことについて尋ねられると「不安です」と即答。
ただ、阪神には1勝のアドバンテージがあることに加え、ファーストステージ(広島対DeNA)が3戦目までいけば双方がいい投手を使い切り阪神と当たることになるため、「かなり有利にいける」としていた。
阪神・岡田監督は1軍をフェニックスリーグに参加させる意向のようだが、まずは天候に恵まれることを期待したい。
(鈴木十朗)