ジャニーズの闇よりももっと深そうなのが、すみれの花咲く宝塚歌劇団の闇だ。
9月30日、宝塚歌劇団に所属する25歳の劇団員が、宝塚市内の自宅マンション敷地内で死亡しているのが見つかった。現場に争った形跡はなく、自殺の可能性があると報じられている。
これにより現在、兵庫・宝塚大劇場で行われている宙組公演「PAGAD(パガド)~世紀の奇術師カリオストロ」「Sky Fantasy!」の公演は10月1日から8日まで中止する、との発表があった。理由は「複数の出演者の体調不良が判明し、公演実施が困難なため」だという。
同公演は宙組新トップスター芹香斗亜、新トップ娘役・春乃さくらのお披露目公演として、9月29日に初日を迎えたばかり。
自殺騒動は東京宝塚劇場で行われている花組公演「鴛鴦(おしどり)歌合戦」「GRAND MIRAGE」にも波及した。出演者の心身の状況を考慮し、10月3日に急遽、その日の公演を中止した。のちに5日まで休演すると発表されている。
宙組といえば今年1月に「週刊文春」で、トップスターのイジメ報道があった。さらに2月にも続報として、宙組娘役の天彩峰里(あまいろ・みねり)が、前髪の巻き方を教えてあげると、ヘアアイロンで下級生の額にやけどを負わせたという、イジメ疑惑が出た。劇団側は「全くの事実無根」と反論しているが…。
今回、自殺したとされるのは、その時にやけどを負わされた下級生ではないかと、ヅカファンの間でまことしやかに囁かれている。彼女が「週刊文春」に喋ったことで、「次期トップ娘役か!?」と言われていた天彩がトップになれなかったこと、さらには12月25日付での月組への異動が発表されたことで、天彩が孤立していたという話もある。
宝塚歌劇団は10月1日に公式サイトで、死亡した劇団員について初めて言及するも、わずか5行の文章を出すのみ。以下の通りだ。
〈昨日、宝塚歌劇団員の死亡に関する報道がございました。謹んで心より哀悼の意を表します。また、ファンの皆様ならびに関係者の皆様にご心配をおかけしておりますこと、深くお詫び申し上げます。ご親族の心情に配慮し、詳細につきましては公表を差し控えさせていただきます。今後は生徒の心身の状況を十分に配慮しながら、対応を検討してまいりますので、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます〉
遺族への配慮というなら、彼女に何があったのか、死に至らしめた原因を詳らかにしてほしい。亡くなった劇団員の氏名を公表しないどころか、記者会見すら開かない宝塚歌劇団。華やかな舞台とは裏腹の、あまりにも深い闇に、ヅカファンは失望している。
(堀江南)