芸能

現役ヤクザ幹部が語る「ジャニーズ騒動」の落とし前(1)「東山の盃は飲めない」

 美空ひばりは、山口組・田岡一雄三代目のことを「お父ちゃん」と慕っていたというが、かつて存在した、興行師としてのヤクザと芸能人の密接な関係は、今日、コンプライアンス重視の姿勢からタブー視されるようになった。令和の芸能界を揺るがす「ジャニーズ騒動」を渡世の面々はどう見ているのか‥‥。

 創業者一族をトップに芸能界に君臨し続けた「帝国」が今、断末魔の叫び声を上げている。莫大な利益を生んだ「ジャニーズ」ブランドが、負の遺産を背負う補償会社に一転。社名変更に加え、現体制の解体と将来的な廃業という憂き目に直面している。

 もともと、毀誉褒貶の激しい事務所ではあった。熱狂的なファンを多く抱えると同時に、04年には最高裁が故・ジャニー喜多川氏による未成年への性加害を事実上認定。元所属タレントによる告発も散発的に繰り返され、近年では大人気グループ・SMAPの不可解な解散も物議を醸した。しかし、大手紙やテレビなど主要メディアはそれを認識しながら、都合のいことはあえて黙殺してた経緯があった。東京キ局の編成担当者が、自戒念も込めてこう語る。

「ジャニーズタレントは数字(視聴率)を持っているし、スポンサーのウケもいい。『出さないぞ』と言われたらこちらも困ります。直接的に脅迫めいたことを言われなくても、『どうなるかわかってるよな』という無言の圧力は確かにあった。ヤクザが怖くて何もできないのに似ていますね」

「闇営業問題」以降の芸能界が、ヤクザや半グレの排除に舵を切ったのは記憶に新しいが、両業界のいわゆる「ケツモチ」としての関わりは、ごく最近まで存在していた。アサ芸は今回、トラブルバスター的な観点も含めて、一連のジャニーズ騒動をヤクザがどう見ていたのか聞いてみた。

 まずは、某関西独立組織の関係者から。注目していたのは、ジャニーズという事務所のブランド力の凋落だという。

「やっぱり『代紋』は大事よ。ワシらの世界で言うたら、例えば『自分は山口組や』と名乗ることでまとまる話も多い。昔、山口組から親分衆が分派して『一和会』を名乗って『山一抗争』が起きたけど、やはりと言うか、弱体化したのは一和会側やった。その代紋がどれだけ知られているか、どれだけ恐れられているかが大きいんや。『ジャニーズ』なんか、みんなめちゃくちゃ知っとるわけで、今までそれで商売してきたんやから立て直すのは大変やと思うで」

 続いて関東組織最高幹部は、10月2日に開かれた会見を見た上で次のように断じるのだ。

「感じたのは、社長=親分が東山紀之(57)じゃダメだろうな、ということだな。自分がやってない性加害に対して、紋切り型に下手に出て謝りすぎじゃないか。親分がペコペコしていて、どうして下がついていこうと思えるのか。副社長=若頭の井ノ原快彦(47)の方がまだ、自分の考えを言おうとしていたように思ったな。親分というのは、背中で生き様を見せるもんだ。『あの人みたいになりたい』『親分のためなら体を張れる』と思わなければ、いる意味はないだろう。新会社になったらさっさと賠償やらを終わらせて退いた方が、下のモンのためじゃないのか」

 トップとしての在り方が未熟だ、ということか。さらに続ける。

「少しでも新体制に不信を抱いたタレントがいたなら、新会社で契約を交わす前に出て行った方がいいだろうな。ヤクザでも代替わりのタイミングで、『跡目の盃は飲めない』と言って組織を離れることもある。今いるジャニーズのタレントは東山と盃を交わしたわけじゃないからな」(関東組織最高幹部)

 岡田准一(42)ら離脱者が相次ぐジャニーズ。組織の縮小はますます加速するのだろうか。

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