〈10月22日夜、ロシアのプーチン大統領が寝室で心肺停止状態に陥った〉
そんな衝撃的なニュースが世界を駆け巡った。イギリスのタブロイド紙(デイリー・ミラー、デイリー・エクスプレスなど)が、驚くべき「秘密」を報じたのだ。
同ニュースの引用元は、SVR(ロシア対外情報庁)の元上級幹部を名乗る人物が運営しているとされる、テレグラムチャンネル「ゼネラルSVR」だ。通称「SVR将軍」と呼ばれる同メディアなどの情報を総合すると、衝撃情報の内容は以下のようになる。
●22日午後21時5分頃、プーチン大統領の保安要員らは、大統領の寝室で何かが落ちるような音を耳にした
●保安要員らが寝室に駆けつけると、プーチン大統領は床に倒れて痙攣を起こし、体を弓なりに曲げて白目を剥いていた
●ほどなくしてプーチン大統領は心肺停止状態に陥り、急ぎ駆けつけた医療スタッフによって、心肺蘇生術が行われた
●その甲斐あってか、プーチン大統領は間もなく息を吹き返して、死の危機を脱した
その後、ロシアのペスコフ大統領報道官は一連の報道を「偽ニュースだ」と完全否定した上で、クレムリン(ロシア大統領府)内の執務室で、普段と変わらぬ様子で会議の指揮を執っているプーチン大統領の「写真」を公開した。デニス・マントゥロフ産業商務相と会議し、産業・生産分野の報告を受けたのだという。さらにモスクワで開かれたロシア・モスクワ外科医学術会議の開幕式に際し、挨拶の言葉を送ったとされる。
「心肺停止情報」を慌てて打ち消すかのような、これ見よがしの「健在アピール」だが、独裁者プーチンとその周辺で何が起きているのか。プーチン大統領とクレムリン内の動静に詳しい国際諜報アナリストが明かす。
「ゼネラルSVRは、プーチンの健康不安説を発信してきたことで有名なメディア。今回の心肺停止報道の真偽は不明ですが、クレムリン内でプーチンの『死のシナリオ』、すなわち独裁者が急死した後のシナリオが、秘かに検討されてきたことは紛れもない事実です。今回の一件は、そのことを裏づける証左かもしれません」
虐殺王もすでに71歳。ガンやパーキンソン病などの噂に限らず、何があってもおかしくはない年齢なのだ。
(石森巌)