11月1日に発表された、楽天の年会費有料カードの大幅改定。ポイント倍率や月間獲得ポイントの下落や、海外ラウンジが無料で利用できるプライオリティ・パスの利用回数制限などが発表され、利用者は「改悪だ」の大合唱だ。ラウンジを利用できるのは、有料クレジットカードのメリットといえる。ところがこれを機に、
「そろそろ、ラウンジ使用目的で作ったカードは解約していいのかな、と考えていますね」
と有料カードの見直しを訴えるのは、都内在住の男性だ。その理由を聞いてみれば、
「海外ラウンジはプライオリティ・パスを使っていますが、国内全ての空港のラウンジでも使えるカードも持っています。双方の年会費は1万円ほど。コロナ前は出張が多く、旅行にも頻繁に出かけたので、愛用していました。ところがコロナ禍に入ってからは、空港ラウンジがどこも閉鎖されてしまったんですよね。そのうち行けるようになるだろうと待ちつつも、全く使えない期間が3年もありました。ようやくコロナが落ち着いて自由に海外に行けるようになったら、今度はインバウンドの影響で空港が大混雑。ラウンジが満席で入れないこともあります。そもそも入出国審査に時間がかかるので、入れたとしても20分ほど。これじゃ、何のためにカードを持っているのか分からなくなってしまいました」
もちろん、ラウンジ利用以外にもカード特典は色々ある。だが、ラウンジを利用しないカードで同じ料金を払えば、もっといい特典があるのでは…という考えに至ったという。この男性は現在、楽天カードに代わるクレジットカード利用を模索中だという。
円安や海外航空券の高騰が続き、海外旅行に行きにくくなった今、ラウンジの無料利用付帯はあまり価値がないものになってしまったようである。
(京野歩夢)