高卒ルーキーながら今季24試合に出場し、本塁打も放った巨人の浅野翔吾外野手。意気揚々と臨んだ契約更改では球団からわずか「30万円増」を提示され、見事に撃沈してしまった。
スポーツライターが語る。
「これにはチームメイトからも同情の声が上がったといいますが、高校通算68本塁打を考えると、1年目とはいえどこか物足りなさを感じるのも確かです」
また、10月のフェニックス・リーグではヘルニアで途中離脱し、「ケガを治して来シーズンの開幕にしっかり動ける形にするのが一番の目標」と意欲をみせたものの、ヘルニアは慢性化するケースもあるため、場合によっては来季のプレーに大きな影響を及ぼす可能性も否定できない。
前出のスポーツライターが続ける。
「甲子園でのOPS2.221という驚異的な数字をみると、ドラフトでなぜ巨人と阪神しか競合しなかったのか不思議なくらいでしたが、最初から他球団のスカウトは浅野の体幹やコンディションを不安視していたのかもしれません。一方で、思わぬ『怪我の功名』となったのは阪神の岡田彰布監督でしょう。浅野の外れ1位となった中大・森下翔太外野手は、今季94試合に出場し打率こそ2割3分7厘ながら10本塁打、41打点の大活躍。阪神の8年ぶりのリーグ優勝と38年ぶりの日本一に大きく貢献しました。岡田監督も今頃『外れて良かったわ』とほくそ笑んでいるかもしれません(笑)」
となると、巨人が契約更改でわずか30万円増しか提示しなかったのは、まだまだ浅野を不安視している表れなのかもしれないが、来季、森下のように大活躍をすれば一気に年俸が跳ね上がることだろう。
(ケン高田)