スポーツ

山口健治の“江戸”鷹の目診断「松戸記念」

20141211v-2

本命に稲垣抜擢も大接戦は必至だ

 遅咲きの機動型は多くはなく、ファンの後押しがあれば簡単には失速しない。

「松戸記念」(12月6日【土】~9日【火】)に出走予定のS級S班、後閑信一、金子貴志平原康多浅井康太のうち、岸和田グランプリの出場権を得て、来年もトップ9の座を守ったのは平原と浅井。小倉競輪祭を勝った平原と1年間コンスタントに活躍した浅井は、来年も活躍するはず。また、このシリーズには競輪祭決勝戦に進出した稲垣裕之佐藤友和らS1にも好調な選手がそろう。激戦が連続する4日間になりそうだ。

 迎え撃つ地元勢では、石井秀治が満を持して参戦する。競輪祭は【2】【1】【8】【2】。一次予選からの成績で準決勝敗退も、トップクラスと互角に戦える手応えはつかんだ。今期が初のS1だったにもかかわらず、9月前橋オールスターでドリームレースに出走し、10月大垣記念で記念初V。遅咲きの石井が一気に大輪の花を咲かせたと言える。

 まくりだけではなく、先行しても粘るようになったのが好成績につながった。この競走スタイルを貫けば、まだ伸びる。

 6月宇都宮高松宮記念杯でGIウイナーの仲間入りを果たしたのが、稲川翔。その前後のGI3戦でもファイナリスト入りしているが、今回は10月千葉記念初日特選で落車棄権して以来の実戦になる。地元でのグランプリが控えている。まずは初日の走りに注目したい。

 さて、並びと展開。S1だけで6人と層が厚い地元千葉勢で有力なのは3選手。実力S1の根田空史を先頭に、石井─海老根恵太で結束する。関東は平原─後閑と芦澤大輔飯嶋則之で別線。西日本は中部の浅井─金子に、近畿の稲垣─稲川、中四国の原田研太朗柏野智典、そして松川高大坂本亮馬の九州両者。他では佐藤友と郡司浩平が圏内と見た。

 本命には稲垣を抜擢するが、対抗の平原、3番手評価の浅井と石井も差はなく、大接戦は必至だ。

 伏兵は、北野良栄(千葉・95期)、櫻井正孝(宮城・100期)、小原唯志(茨城・101期)の機動型3選手。

 地元の北野は来期A1に降級する分、気合いが入る。S級入りして伸びた櫻井の先行力は軽視できない。そして、3月FI福井で初優勝を飾り来期S1に昇級する小原は、一線級相手にどこまで通用するか。果敢な戦いに期待したい。

◆プロフィール 山口健治(やまぐち・けんじ) 1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。

◆アサヒ芸能12/2発売(12/11号)より

カテゴリー: スポーツ   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    なぜここまで差がついた!? V6・井ノ原快彦がTOKIO・国分太一に下剋上!

    33788

    昨年末のスポーツニュース番組「すぽると!」(フジテレビ系)降板に続いて、朝の情報番組「いっぷく!」(TBS系)も打ち切り決定となったTOKIOの国分太一。今月30日からは同枠で「白熱ライブ ビビット」の総合司会を務めることになり、心機一転再…

    カテゴリー: 芸能|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<寒暖差アレルギー>花粉症との違いは?自律神経の乱れが原因

    332686

    風邪でもないのに、くしゃみ、鼻水が出る‥‥それは花粉症ではなく「寒暖差アレルギー」かもしれない。これは約7度以上の気温差が刺激となって引き起こされるアレルギー症状。「アレルギー」の名は付くが、花粉やハウスダスト、食品など特定のアレルゲンが引…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<花粉症>効果が出るのは1~2週間後 早めにステロイド点鼻薬を!

    332096

    花粉の季節が近づいてきた。今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は全国的に要注意レベルとなることが予測されている。「花粉症」は、花粉の飛散が本格的に始まる前に対策を打ち、症状の緩和に努めることがポイントだ。というのも、薬の効果が出始めるまでには一定…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
上原浩治の言う通りだった!「佐々木朗希メジャーではダメ」な大荒れ投球と降板後の態度
2
フジテレビ第三者委員会の「ヒアリングを拒否」した「中居正広と懇意のタレントU氏」の素性
3
3連覇どころかまさかのJ2転落が!ヴィッセル神戸の「目玉補強失敗」悲しい舞台裏
4
巨人「甲斐拓也にあって大城卓三にないもの」高木豊がズバリ指摘した「投手へのリアクション」
5
ミャンマー震源から1000キロのバンコクで「高層ビル倒壊」どのタワマンが崩れるかは運次第という「長周期地震動」