所属するレアル・ソシエダでは素晴らしい活躍をみせながら、日本代表ではそこまでの印象を残せないでいる久保建英。その原因を、元日本代表の城彰二氏が自身のYouTubeチャンネルで解説した。
城氏はまず、久保がどんな点が優れているのか分析。
「久保君は技術スキルは凄いけど、それ以上に凄いのはボールコントロール。ファーストコントロールの質と種類がパーフェクト。だから彼はいろんな向きでボールを受けられるし、相手のディフェンスからプレッシャーがかかっていても自分の思ったところにボールを止められる。バルセロナのカンテラにいた時の講師に聞いても、一番すごい点はボールコントロールだと言う」
そんな久保がなぜ代表ではクラブチームほど活躍できないのか。城氏は、
「久保君は右サイドハーフでやりたい。彼は左利きだから右サイドハーフだとボールをもらった時にタッチラインがここ(右足の下)にあるから、フィールド全体が見渡せて縦に仕掛けることもできて中にも行けるし、後ろにも下がれる。バリエーションが増える。だけど右サイドには伊東純也選手がいるので難しい。トップ下では久保君のよさが半減しちゃう」
とポジションの問題だと解説した。
クラブでは中心選手でいいタイミングでボールをもらえるが、代表では中心選手にはなれていない点も思ったほどの活躍ができない理由だと話した。加えて世代別でサッカーの質が違う点も原因ではないかと城氏。
「俺たちの時代もそうだった。アトランタ世代のサッカーとドーハ世代のサッカーは違う。何でここでボールがでてこないのか、逆に何でここでボールを出してしまうのか、感覚にズレがある。そのギャップを埋めないといけないんだけど、代表は招集時間が短いので難しい」
しかし、そんな問題も少しずつ解消しつつあるという。今後は代表でもレアル・ソシエダのような大活躍が期待できそうだ。
(鈴木誠)