来季から小久保裕紀監督体制でシーズンを戦う福岡ソフトバンクホークス。10月23日の就任会見で小久保監督は、次のように決意を語っている。
「3年間、優勝を逃している現実に向き合って、リーグ優勝と日本一を目指して戦う。王監督時代に築かれたイズムを継承して今一度、チームに浸透させる」
今季は7月7日の楽天戦から24日まで、54年ぶりの12連敗を喫するなど不振が続き、藤本博史前監督が退任したが、実は次期監督候補に挙がっていたのは小久保監督だけではなかった。
「過去にソフトバンクで監督経験のある工藤公康氏や秋山幸二氏の復帰説のほか、球団会長付特別アドバイザーの城島健司氏、斉藤和巳1軍投手コーチの昇格、OBの野球解説者・松中信彦氏の起用といったウワサまで囁かれていました」(スポーツ紙遊軍記者)
そうした経緯を経て小久保監督に決定したわけだが、有力候補のひとりとされていた城島氏が福岡ローカルの冠番組で、自らの「監督就任説」の裏側を激白するひと幕が。
12月17日の「城島健司のJ的な釣りテレビ」(RKB毎日放送)では、真鯛釣りで使われるルアーのタイラバを用いた「タイラバゲーム」に挑戦。城島氏を乗せた船が佐世保から五島灘へと向かった。この船に同乗したのが、城島氏と30年来の付き合いがある、西日本新聞社運動部の久保安秀部長だった。
この日、久保部長に釣果で後れをとっていた城島氏は、
「でも、部長は自分で判断しないといけない立場の人間なのに、周りの意見を信用するやん」
と、ウサを晴らすかのようにダメ出し。さらには、
「来年、小久保新監督じゃない…」
ソフトバンクの新体制に触れると、
「誰かの意見を聞いて『俺が監督するんじゃないか』って電話かけてきたもん」
久保部長の耳にも「城島監督就任説」情報が届いていたことをバラしたのである。しまいには、
「(監督に)なっても言わんけどね、久保さんには」
これに久保部長が「だから電話したのよ」とオチを付けた。釣りよりも野球の裏話に興奮させられたのだった。
(川瀬大輔)