26年にわたってMCを務める「朝だ!生です旅サラダ」(朝日放送)を、「体のメンテナンス」を理由に5週連続の欠席。健康不安説が囁かれる神田正輝だが、若い頃は本当に精悍なナイスガイだった。以前にも触れたが、筆者は週刊誌の芸能記者時代、3年ほど松田聖子を担当していたことがあり、神田には幾度となく話を聞きに行く機会があった。といっても、むろんネタは「スキャンダル」。なので、大半は直撃だったが、いかなる時も声を荒らげることなく、紳士的に対応する彼の姿勢に「大人の男」を感じていた。
だからこそ2010年5月、彼が司会を務める同番組に長谷川理恵がゲスト出演し、その後に交際が発覚した際には、余計なお世話ながら「今度こそお幸せに」と思ったものである。
ところが、付き合って1年。結婚秒読みといわれた2人に、突然の破局が訪れる。2012年のバレンタインデーに長谷川が突然、公式ブログにこう綴ったのである。
〈ご報告です。新たな一歩を踏み出す決意をしました。私は、約1年間プロポーズを信じて待っていました。でも、残念ながら願いはかないませんでした。(中略)行き先が見えないまま、このままずっと待つことは辛く、このようなけじめをつけることにしました〉
つまり煮え切らない神田に彼女から三下り半を突き付けた、というわけなのだが、実はこの破局劇、これで終わりではなかった。2カ月後の4月26日、長谷川に新たな恋人が存在し、しかも「すでに妊娠している」と「女性セブン」報じたから大変。二股疑惑が浮上したのである。
雑誌掲載の前日、石原プロが北海道小樽市にオープンした「おもしろ撮影館」オープニングセレモニーに出席した神田のもとには、芸能マスコミが殺到。すると舘ひろしが、
「神田に春は来ませんでした。小樽の光です」
と「蛍の光」に引っかけて口火を切る。当の神田は苦笑いで、
「舘が花火を打ち上げて、ひとりで引っかき回して終わりました」
ただ、長谷川の妊娠については、
「ビックリするね。1、2、3月は全然会ってない。俺じゃないよ」
最後は「季節はめぐる。また春が来ますよ」と慰める渡哲也に「ありがとうございます」と頭を下げ、会見は和やかに終了することに。
いや、実はこの騒動は、もうひと山あったのだ。この年の6月、現在の夫と入籍し、米オレゴン州で挙式した長谷川がそれに合わせるように「願力 愛を叶える心」(マガジンハウス)なる自叙伝を発売。そこには実名こそ伏せられているものの、濃密だった頃の神田と長谷川の関係が、赤裸々に綴られていたのである。
〈交際を始めてしばらくすると、彼も私が期待してしまうような言葉をたくさん口にしてくれた〉
〈私は毎月、妊娠検査をしていたし、検査薬もたくさん買いだめしていた〉
石原プロ関係者はこう言った。
「立つ鳥後を濁さず、というけど、さすがにあれはヒドイよ。正輝の名前を利用しただけなのかなぁ」
神田は現在も独身を貫き通しているが、ともあれ、一日も早い復帰を願いたい。
(山川敦司)
1962年生まれ。テレビ制作会社を経て「女性自身」記者に。その後「週刊女性」「女性セブン」記者を経てフリーランスに。芸能、事件、皇室等、これまで8000以上の記者会見を取材した。「東方神起の涙」「ユノの流儀」(共にイースト・プレス)「幸せのきずな」(リーブル出版)ほか、著書多数。